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定例記者懇談会

第40回三重大学定例記者懇談会を開催しました

2月18日(金)、「第40回三重大学定例記者懇談会」を地域イノベーションホールにて開催しました。定例記者懇談会は、本学の教育・研究の様々な活動を報道機関の方々に紹介するため、定期的に開催しています。

第40回定例記者懇談会の会場

今回は、以下の事項について発表を行いました。

♦殺菌に最も有効な波長の深紫外LEDで世界最高の発光効率を達成
発光波⻑265nmの深紫外LEDで世界最⾼の発光効率8%を実現しました。260nm帯LEDで、低コストで実現できるサファイア基板上では、従来の最⾼値(3.6%)に比べ2倍以上に向上し、世界で最も⽋陥密度の低い(高い結晶品質)のサファイア基板上の結晶成⻑技術を可能としました。また、これらの研究成果を応⽤物理学会 学術講演会(3⽉22-26⽇)、IOP Publishing(英国物理学会)学術誌Applied Physics Expressにおいても発表しています。
三宅 秀人 教授(地域イノベーション学研究科)
上杉 謙次郎 助教(地域創生戦略企画室)から発表

三宅秀人教授 上杉謙次郎助教


♦海藻ポリフェノール「マリンポリフェノール®」が優れた抗酸化性と抗糖化活性を持つことを解明 世界初!肌への紫外線の影響を低減させる効果をヒト臨床試験で確認
三重大学大学院生物資源学研究科 兼 三重大学海藻バイオリファイナリー研究センター(以下 MSBR)の柴田敏行准教授、三宅英雄准教授、田中礼士准教授は、カイゲンファーマ株式会社との共同研究により、海藻ポリフェノールである「マリンポリフェノール®」(フロロタンニン類)が優れた「抗酸化性」と「抗糖化活性」を持つことを解明しました。その生理機能の一つとして、マリンポリフェノール®が肌への紫外線の影響を低減させる効果を有することを日本人成人女性によるヒト臨床試験で確認しました。
三宅 英雄 准教授(生物資源学研究科)
柴田 敏行 准教授(生物資源学研究科)
田中 礼士 准教授(生物資源学研究科)から発表

三宅、柴田、田中准教授による発表

説明する三宅准教授 質問に回答する柴田准教授


♦ 三重県に最新のがんゲノム医療を届ける!
 ~オール三重モデルの構築にむけた三重大学ゲノム医療部の取り組み~ 
三重大学医学部附属病院では自由診療として自施設で完結するがん遺伝子パネル検査(Milai-S)の提供を開始し、がんゲノム医療を提供する窓口として東海地方でもいち早く活動を開始しました。コロナ禍ではあるものの、京都大学や愛知県がんセンターとも病院間連携を締結することで、質の高いがんゲノム医療の提供を意識し活動しており、本格的に開始した 2020 年は年間約 100 例程度であった検査数が、2021 年は約 300 例まで増加し、その 6 割が三重県下のさまざまな医療機関からの紹介となっており、またその薬剤選択到達率も14%と全国平均と遜色のない結果となっています。
奥川 喜永 教授(医学部附属病院 ゲノム医療部)から発表

奥川教授


♦僧帽弁閉鎖不全症に対する新たな治療戦略 MitraClip®を用いた低侵襲治療の導入
MitraClip®を用いた経皮的僧帽弁接合不全修復術は、外科手術が困難な僧帽弁閉鎖不全症患者さんに対する新しいカテーテル治療です。僧帽弁の逆流を軽減することが目的であり、胸を切開する従来の外科手術よりも体にかかる負担が少ないため、年齢や併存症のためにこれまで手術を受けることが難しかった患者さんに対しても治療が可能となり、選択肢を増やすことができるようになりました。三重大学大学院医学系研究科の土肥薫教授らの研究グループは、慢性心不全を呈する僧帽弁閉鎖不全症の患者さんに対して令和 3 年 12 月、三重県では初となる MitraClip®を用いた経皮的僧帽弁接合不全修復術を行いました。
土肥 薫 教授(医学系研究科)
石山 将希 助教(医学部 医学・看護学教育センター)から発表

石山助教と土肥教授


♦脳梗塞の再発予防に向けて、卵円孔開存のカテーテル閉鎖治療の開始しました(三重大学)
卵円孔開存は,⼼房中隔壁の⼀部が弁のように、くっついたり離れたりしている状態です。普段は卵円孔開存があっても⾎液の漏れは起こらず、なんら問題はおこりません。しかし、咳や排便などお腹に圧⼒のかかる等のある特定の状況では、卵円孔から⾎液の漏れが起こり、場合によっては⾎栓が卵円孔を通過して右⼼房から左⼼房に流れこみ、これが頭の⾎管に到達すると脳の⾎管に詰まって脳梗塞を起こします。脳梗塞の再発予防に向けて、卵円孔開存のカテーテル閉鎖術の概要、有効性とその成果について報告しました。
三谷 義英 准教授(医学部附属病院 周産母子センター)
大橋 啓之 助教(医学部附属病院 血管ハートセンター)から発表

三谷准教授、大橋助教による発表 説明する三谷准教授

 

本学の様々な教育や研究の取り組みについては、幅広く皆さまにお届けしていく予定です。ホームページや広報誌を通じて発信していきますので今後も三重大学の活動に是非ご注目ください。

定例記者懇談会に関する情報はこちら:https://www.mie-u.ac.jp/report/index.html