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【三重大学の授業紹介 #19】人文学部における「アジア・オセアニア地誌演習A」

 人文学部文化学科の専門科目「アジア・オセアニア地誌演習A」(担当教員:安食 和宏教授)の授業では、日本人が大量に消費しているカツオやマグロといった食べ物を通して、アジアと日本のつながりを学んでいます。前期の授業は、文献を用いて行われました。本授業は、担当するテーマを割り振られた学生が事前に文献の一部の内容をまとめたものを発表するという形で行われました。担当の学生の発表が終わった後には、安食教授から発表の内容についての解説があり、発表学生に対してコメントや質問を安食教授と参加学生が行うことで、理解を深めていきます。

発表用にまとめた資料

発表用にまとめた資料

 
 5月17日(月)の第5回の授業では、カツオをテーマに日本とアジアのつながりを学びました。この回では、3人の学生がそれぞれ「ソロモン諸島へ進出した日本企業」、「カツオの海で戦があった」、「沖縄漁民たちの南洋」の内容を発表しました。日本企業は日本へのカツオの供給を増やすために、カツオ漁の拠点を海外に求めて、ソロモン諸島へ進出しています。そこでのカツオ漁は技術が高く、賃金が安い沖縄の漁民によって支えられていました。また、ソロモン諸島には、カツオを加工する工場が作られており、その工場は現地の人びとの就職先にもなりました。この内容から日本の食需要が海外に大きな影響を及ぼしていることを学びました。

授業で使用した文献:『カツオとかつお節の同時代史』編著 藤林泰・宮内泰介授業で使用した文献:『カツオとかつお節の同時代史』編著 藤林泰・宮内泰介

授業で使用した文献:『カツオとかつお節の同時代史』編著 藤林泰・宮内泰介


 コロナ禍において、本授業は三密を防ぐため、オンラインと対面式を併用するハイブリッド形式によって行われました。人文学部では事前希望調査が行われ、学生がオンラインと対面式のどちらの形式で受講するかを選択することができます。対面式で行う授業は、マスクの着用やアルコール消毒、窓を開けての換気などの新型コロナウイルス対策が十分に講じられて行われています。
 昨年はほとんどの授業がオンラインによる授業でしたが、「友達と授業の内容を振り返ることができるので、学びが深まる」などと受講生は対面授業の再開を喜んでいます。

※この記事はインターンシップの学生 川上奈津さんが作成しました。



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