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津市の田中川干潟で絶滅危惧種の巻貝「イボウミニナ」を発見 ー伊勢湾では38年ぶりー

三重大学生物資源学部海洋生態学研究室の木村妙子教授の指導学生伊藤龍之介さん(4年)が、8月23日(月)に三重県津市の田中川干潟で生物調査をした際に、伊勢湾内では38年ぶりとなる絶滅危惧種の巻貝「イボウミニナ」の生息を確認しました。

絶滅危惧種の巻貝 イボウミニナ

この種はかつては伊勢湾の干潟に広く分布していましたが、生息環境の悪化から1983年以降、生きた個体が確認されていませんでした。
環境省や三重県のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類とされています。
海洋生態学研究室では1990年年代から田中川干潟や近隣の干潟の生物調査をしていますが、イボウミニナの確認は今回が初めてです。

2014年に発行された環境省のレッドデータブックでイボウミニナの項を執筆された三重大学大学院生物資源学研究科研究員の木村昭一さんも貴重な発見と言われていました。

田中川干潟には今回発見されたイボウミニナ以外にも昨年10月には三重県内で最も絶滅危惧の度合いが高いとされる絶滅危惧ⅠA類に指定されている魚類トビハゼの生息も確認されています。

その他にも三重県指定希少野生動植物に指定されているハクセンシオマネキやシオマネキ、カワラハンミョウが生息する干潟として知られており、今後の干潟の環境保護が望まれます。