【プレスリリース・研究成果】経口セラミドが紫外線による皮膚ダメージを軽減する可能性を発見 〜紫外線による色素沈着と表皮異常を抑える仕組みを解明〜
三重大学大学院地域イノベーション学研究科の臧黎清特任准教授と辻製油株式会社らの共同研究グループは、経口摂取したとうもろこし由来のグルコシルセラミド (以下、セラミド) が紫外線B波(UVB)によって引き起こされる皮膚の色素沈着や表皮構造の乱れを抑える可能性を、マウスモデルを用いて明らかにしました。
本研究では、UVBを反復照射したメラニンを産生するヘアレスマウス(HRM-2)に、低用量または高用量のセラミドを経口投与しました。その結果、UVBで誘導される皮膚のメラニン(色素)沈着、表皮肥厚、角質層肥厚が軽減され、高用量群では、UVB曝露条件下で皮膚水分量の改善が認められました。また、免疫染色および遺伝子発現解析により、色素沈着の中心的制御因子であるMITFおよびメラニン産生関連遺伝子の発現が抑制されることを確認しました。さらに、RNA-seqを用いた網羅的な遺伝子発現解析では、経口セラミドがUVBによって乱れた皮膚遺伝子発現を広く調整し、角化関連経路を抑制するとともに、レチノイン酸受容体(RAR)シグナルや創傷治癒関連シグナルを回復方向へ導くことが示されました。
これらの結果は、経口セラミドが単にメラニン産生を抑えるだけでなく、表皮の恒常性維持に関わる複数の経路を調整する可能性を示しています。本研究成果は、「Biomedicine & Pharmacotherapy」誌に掲載されました(2026年6月15日)。
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