【プレスリリース・研究成果】人工呼吸器装着患者の容態悪化のサイン「VAE」が死亡率と関係していることを発見しました
三重大学医学部附属病院高度救命救急・総合集中治療センター/救急科 鈴木 圭 教授をはじめとする国内多施設共同研究グループにより、人工呼吸器を使用している重症患者の容態悪化のサイン(VAE)がみられると、その後の死亡率が約2倍高まることが分かりました。これまでの研究でも、VAEが死亡率と関係しているといわれていましたが、妥当性に疑問がありました。今回、患者の重症度の変化を経時的に調整する高度の統計学的手法を適用して、より詳細かつ正確に関連性を明らかにしました。
本研究成果は、集中治療医学の極めて権威のある学術誌「Intensive Care Medicine」(5-year Journal Impact Factor:25.7)に2025年9月1日に掲載されました。
一方これまで日本では、VAEが日本の重症患者の有益な指標なのか未検証であるにもかかわらず、一部の施設で、医療の質指標と据えて公的サーベイランスを見切り発車させていました。VAEの有益性が不明なまま、その調査に医療資源や労力を割いていたところに、今回の研究成果によってエビデンスを加える事ができました。今後は、新たな集中治療の質の指標としての本格的な展開が期待されます。
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