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三橋源一さんが大学院人文社会科学研究科の専門科目「忍者・忍術学」において初の修了生となりました

三橋源一さんが大学院人文社会科学研究科 地域文化論専攻(修士課程)において、専門科目「忍者・忍術学」関連の授業を履修して修士号(人文科学)を取得され、今年の3月に「忍者・忍術学」初の修了生となりました。
三橋さんが「忍者・忍術学」初の修了生になったことで、60以上の国・地域、260社以上のメディアから記事に取り上げられ注目を集めました。

左:三橋さん 右:山田教授

左:三橋さん 右:山田教授

三橋さんは「忍者・忍術学」の授業の中で、人文学部の山田雄司教授、吉丸雄哉教授、国際忍者研究センターの髙尾善希准教授から、忍術書をもとに実際に忍者が使っていたテキストを読み解き、議論をしたり、文学の中の忍者像が時代によってどう変遷したのかを学んだり、古文書を見ながら読み解くなどをして忍者に関する知識を学びました。また、伊賀での実践演習として、甲賀流の忍術を伝えている川上仁一産学官連携アドバイザーに山林での忍者の動きを学び、近くの山城で、どのように受け身を取るのか、隠れながらターゲットに迫るかなどを指導してもらっていました。

現在は、三重大学大学院地域イノベーション学研究科で、他の分野の要素も取り入れながら、農山村の発展と観光資源としての忍者をどう結び付けるか、自分が住んでいる農山村をどのように発展させていくかについて研究しています。

【今後の目標】
特に伊賀・甲賀の農山村の人たちは「自存自衛」の精神で、災害等に対処する術、自然のとらえ方をしていたので、彼らの心構えに具体的にアプローチしていきたいです。また、若い人たちや女性などから身体操法や自然な暮らしへの問合せも増えているので、忍者を入口にして農山村に訪れたり、農作業を体験してもらったりして、視野を広げてもらい、関係人口を増やすことで、農山村の持続的な発展につながれば良いと思っています。

【当時の指導教員であった山田教授のコメント】
忍者は外国でもアニメなどでよく知られていて人気があります。三橋さんは実際に伊賀に移り住んで農業をし、道場を開きながら大学で研究を行って、"リアルな忍者"として生活をしていました。忍者が大学からも認められて修士号を取得したことに世界中が驚いているのではないかと思います。

どのような社会状況であっても臨機応変な対応ができるのが忍者であり、柔軟であることが重要になります。まだ研究されていないものがたくさんあるので、学生さんには、自由に色々なものを見出して、問題発見し、課題解決をする能力を身に付けてほしいと思います。三重大学はそのようなことができる場所であるので、自分なりにやりたいことを見つけて学問の面白さを味わってほしいです。

【三橋さんから学生に向けて】
いろいろなものと関係を結び、壁を超えると新しい自分になります。様々な関係性の中で、自分が変わっていくことができるので、関係を結ぶことを恐れないでほしいと思います。