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【プレスリリース・研究成果】細菌がつくる物質が臓器線維症を進行させる新たな仕組みを解明

このたび、三重大学大学院医学系研究科呼吸器内科学の藤本源准教授、小林哲教授、同免疫学講座の安間太郎教授、ガバザコリナ特任講師、戸田雅昭特任准教授、ガバザエステバン特任教授らの研究グループは、細菌由来因子「corisin(コリシン)」がヒトの肺線維症患者の肺内に存在し、肺上皮細胞を傷害して肺線維症を直接促進することを明らかにしました。
研究グループは、肺線維症患者から採取した気管支肺胞洗浄液を解析し、コリシンに相当するDNA配列を特定しました。さらに、肺線維症患者の気管支肺胞洗浄液にはコリシンが多く含まれ肺上皮細胞を死滅させる作用があるのに対し、気管支肺胞洗浄液からコリシンを除去するとその作用が大きく低下することを確認しました。
また、コリシンを細胞内で発現させると強い細胞傷害が起こり、さらにコリシンを体内で持続的に発現するマウスは自然に肺線維症を発症することを明らかにしました。このマウスにさらなる肺傷害を加えると、肺線維化が著しく悪化し、生存率も大きく低下しました。
さらに、コリシンは細胞内のタンパク質の品質管理を担う「プロテアソーム(注1)」システムに異常を引き起こし、細胞老化、アポトーシス、上皮間葉転換という複数の病的変化を同時に誘導することが分かりました。
これらの成果は、細菌がつくる物質が肺の細胞を直接傷つけ、肺線維症を引き起こし、悪化させるという新たな病気の仕組みを示すものです。将来的には、コリシンやその作用を阻害することで、肺線維症だけでなく、腎臓や肝臓を含むさまざまな臓器の線維症に対する新たな治療法の開発につながることが期待されます。
本研究成果は、国際科学誌『Nature Communications』オンライン版に令和8年8月18日付で掲載されました。

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