【プレスリリース・研究成果】心臓リンパ管の新生が心筋炎の炎症を抑える ~VEGF-Cによるリンパ管新生促進が自己免疫性心筋炎の新たな治療戦略となる可能性~
三重大学の研究グループは、自己免疫性心筋炎のマウスモデルを用いて、VEGF-C(血管内皮増殖因子C)によるリンパ管新生の促進が、心臓の炎症を抑制し心機能を保護することを世界で初めて明らかにしました。
心筋炎は心筋に炎症が起きる免疫疾患で、心不全に至ることもあります。心臓のリンパ管は余分な水分の排出や免疫調節に重要な役割を果たしていますが、自己免疫性心筋炎におけるリンパ管の役割はほとんど解明されていませんでした。
本研究では、VEGFR3選択的アゴニストであるVEGF-C C156Sを免疫後1週間から投与したところ、リンパ管新生と機能が促進され、心筋の水分含量が減少し、免疫細胞の浸潤と間質線維化が軽減されました。
特筆すべきことに、VEGF-CはiNOS陽性の炎症性マクロファージを選択的に減少させる一方、T細胞や修復性マクロファージサブセットには影響を与えませんでした。遺伝子発現解析でも、マクロファージ活性化に関連する炎症性遺伝子プログラムの下方制御が確認されました。
本成果は、心臓リンパ管系が心筋炎における免疫調節の場として修飾可能であることを示し、VEGFR3を介したリンパ管新生刺激が炎症性心筋症に対する有望な治療戦略となる可能性を示しています。
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