【プレスリリース・研究成果】謎多き身近なイルカ「スナメリ」の社会の一端を解明
三重大学大学院生物資源学研究科博士後期課程に在籍していた寺田知功さん(現・東京大学大学院総合文化研究科特任研究員・筆頭著者)は 、同研究科の指導教員の森阪匡通教授(責任著者)、吉岡基教授(現・三重大学 理事)、博士後期課程の八木原風さん(現・同研究科助教)、技術補佐員の神田育子、および附帯施設水産実験所の技術専門員の小川清宏とともに 、伊勢湾のスナメリをドローン による観測と音響録音を用いて研究しました 。
日本の沿岸域に多く生息するスナメリは 、これまで単独生活者であると考えられてきましたが 、 本研究により単独生活者としての一面(単独性)だけでなく 、2~3頭で頻繁に社会行動を行う群れ生活者としての一面 (群居性)も有していることがわかりました 。
この成果は 、絶滅危惧種であるスナメリ にとって、水中の音環境が重要であることを示しており、生息環境中の人工騒音が、これまでの想定以上にスナメリに影響を与えることを示唆するものです 。
この研究成果は2024年9 月14日に 、 国際学術誌「 Behavioural Processes 」にオンライン掲載されました 。