「2023年度第2回フェローシップ&SPRING 支援学生・指導教員交流会」を開催しました
12月20日(水)、今年度2回目となる「フェローシップ&SPRING支援学生・指導教員交流会」を開催しました。
今回の交流会には、支援対象の博士(後期)課程学生と指導教員に加え、博士(後期)課程を目指す修士(博士前期)課程の学生を含む40名が参加しました。
この交流会は支援事業の中では、長期的で大きな狙いを持った企画のひとつです。「社会の未来を創造するため、異分野融合を促進し、知と知の融合からイノベーションの創出を目指す」この容易ではない目標にチャレンジするため、今回も二部構成の交流会として企画しました。
今回の会場は、目的や展開に応じてフレキシブルにレイアウトが変更できる環境・情報科学館としました。冒頭の挨拶で、フェローシップ戦略室長の吉岡基理事からは、会場のメリットを活用して準備した企画であり、前回の交流会参加学生から出された要望などを踏まえ、今回は異分野の多様な視点から研究計画をブラッシュアップすること、修士(博士前期)課程学生の博士(後期)課程進学への動機付けを図ること等の主旨説明とともに、学生の交流を深める場としてこの時間を有効に使って頂きたいとのコメントがありました。
続いて、令和5年度10月から新たに加わった2名の学生のうち、参加した1名(博士課程)から自身の研究テーマなどを含め自己紹介がありました。
第1部は、参加する学生、進行役の教員が、それぞれ4つのテーブルに分かれ、日頃とは違う多様な価値観でのグループディスカッションを行いました。
ディスカッションのテーマは、各研究科から任意に選らばれた博士課程1・2年の学生4名が発表する研究計画としました。
各グループでは、進行役の教員に促され、それぞれが日本語や英語で専門分野や研究の目的を紹介し、質疑応答を行いました。初めての試みであったので説明する側も聞く側も戸惑った様子でしたが、自身の研究内容を他者に理解してもらうことの難しさを体感するよい機会となりました。
なお、このグループディスカッションに先立ち、アンケートで要望の多かった若手研究者との交流機会も設けました。2022年度のJST創発的研究支援事業採択者である医学系研究科の安間太郎助教に研究紹介を行っていただきました。安間先生は、日頃、糖尿病患者さんと向き合われている臨床医の傍ら、研究者として細菌叢(マイクロバイオーム)に着目した臓器繊維症の診断方法や治療法の開発に取り組んでおられ、こちらでご紹介いただきました。参加した学生には、分野を越えたロールモデルとして、若手研究者としての姿勢や熱意を感じる貴重な機会となりました。
第2部では、場所をレストラン「ぱせお」に移し、立食形式での交流会が開催しました。生物資源学研究科3年の幸田昂さんの英語での挨拶と乾杯の発声により,交流会がスタートしました。第1部のディスカッションとは違った雰囲気の中、より具体的な意見交換も行われ、こちらも日本語と英語が飛び交う活発な交流会となりました。
最後に、まだまだ盛り上がる交流会ではありましたが、医学系研究科2年の岩原花契さんの挨拶により閉会となりました。
閉会後の屋外では、一部のグループが交流を続ける姿も見られ、教員も交じり会話が弾んだのか、普通は見る機会のない他研究科の研究室を見学するグループもいました。イノベーションのきっかけが芽吹いた瞬間を、今月から新たに始まったイルミネーションが照らしながら、第2回の交流会は成功裡に幕を閉じました。