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【三重大学の授業紹介 #35】人文学部における「政治学原論」 ~現代の政治現象を実証的に捉える~

7月13日(木)、人文学部校舎の大講義室にて、人文学部法律経済学科の学科選択必修科目である「政治学原論」(担当教員:須川忠輝講師)の授業が開講されました。

授業の様子 大講義室

この授業は、政治学(特に現代政治分析)の基本的な概念や考え方を学習し、現代社会で生じている様々な政治現象を実証的に捉えていく講義科目です。授業では、現実の政治を動かすアクター(例えば、政治家や有権者)や仕組みについて解説するとともに、それらがどのように作用しあい、実際の政治過程に影響を及ぼすのかを、原因と結果の因果関係に着目しながら検討していきます。毎回の授業では、比較の観点から日本の政治をより深く捉えるために、日本だけでなく諸外国の事例も積極的に取り上げています。

授業の説明をする須川先生

さて、7月13日の授業では、政治と社会のかかわりを学ぶ一環として、利益団体について学習しました。社会の側から政治や行政にかかわる利益団体は、現実の政治過程において、政治家や官僚と並んで重要な役割を持ちます。そのため、政治学では、これまで利益団体を分析対象とする研究が蓄積されてきました。授業では、まず利益団体とはどのような団体であるのかについて、教員がいくつかの例を紹介しながら解説しました。続いて、なぜ利益団体と政党や政治家がかかわりを持つのかという問いが提示され、受講生は双方が有する資源に着目しながら、問いに対する答えを検討していきました。その後、政治学の観点から、現代の民主主義における利益団体の役割を捉え、最後に、ヨーロッパの事例をもとにした利益団体に関する理論を学びました。

授業中、受講生は熱心に耳を傾け、講義資料にメモを書き込んでいました。