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天野 浩教授(名古屋大学)による「第1回・社会共創概論」が開講されました

5月10日(水)、三翠ホール(小ホール)にて、2014年のノーベル物理学賞を受賞された名古屋大学の天野 浩教授が、「第1回・社会共創概論」の担当講師として来学されました。

この「社会共創概論」は、工学部総合工学科電気電子工学コースの1年生向けの授業ですが、今回は工学部全体の学生に公開され、230名以上の学生が参加していました。また、「みえ半導体ネットワーク」、本学の「半導体・デジタル未来創造センター」の活動として、鈴鹿工業高等専門学校、鳥羽商船高等専門学校にもzoomで配信されました。この講義では、社会で活躍するトップレベルの研究者・技術者の方をお招きし、電気電子工学に関する興味深い話題について講義をして頂く内容となっています。学術的な意味よりも、電気電子工学を学ぶことの大切さや面白さを講師の先生方の経験を通してお話頂き、電気電子工学が社会のどのような場面で役立っているのかを具体的に知ることで、学生が各々将来について考える機会を提供するための授業となっています。

講義会場の三翠ホール(小ホール) 司会の三宅教授、ゲスト講師の天野教授

天野教授の講義タイトルは「人生の転機」です。まだ、大学に入学したばかりの学生に向け、天野教授は「人生の転機となった出来事、研究をするということの面白さ」などの話や、ご自身が専門にされている「低消費電力化を目指したGaNパワーデバイスに関する研究」、「GaN系半導体を用いた電子放出源に関する研究」や「新材料の開拓に関する研究」について講演されました。受講した学生たちは、天野教授の話に真剣に耳を傾け、熱心にメモを取る様子なども見られました。

質問する学生 質問に快く回答してくださる天野教授

天野教授は、「私が皆さんくらいの歳の時は、数学が好きな学生でした。そこから、恩師の赤﨑 勇先生の研究室に入り、研究や実験がとても面白くて夢中になり、ドクターへの道を目指しました。最初は、就職する人たちとは違う道に進んでよかったのかと考えることもありましたが、自分の好きな研究をさらに続けることができるようになり、海外で同じ分野の研究者たちと"フレンドリーに、だけど切磋琢磨"しながら研究を続ける貴重な機会を得ることができました。学生のうちは、失敗を良い経験へと繋げることができます、それが自分を作る自信にもつながります。大学は真剣に臨めば真剣に答えを返してくれるところです。大学でしか経験できないことに挑戦して、思いっきり大学生活を楽しんでください」と学生たちに対し、熱いメッセージを送られました。

学生へメッセージを送る天野教授 講義後の様子