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【三重大学の授業紹介 #27】教育学部における「家族関係論」

「家族関係論」は、教育学部・家政教育に関する専門科目で、中学校・高等学校の家庭教員免許取得に係る必修科目です。学部2年生から受講することができます。

小学校・中学校・高等学校の家庭科では「家族」とのよりよい家庭生活について学習し、どのようにして家族とよりよい暮らしをしていくかを子どもたちと考えます。家族について教えるためには、教師が家族に関する専門性を高めなければいけません。
講義では、家族とは何か、家族の歴史、ジェンダーやセクシュアリティ、子育てや介護と家族との関わりなどについて学修します。

今回の講義では、主に1990年代に東京で実践されていた共同保育に関するドキュメンタリー映画『沈没家族』を教材として視聴しました。また、翌週には、『沈没家族』の映画監督であり、この共同保育によって育った加納土さんをお招きし、フリーディスカッションを行いました。

映画『沈没家族』を視聴する学生の様子映画のリーフレット

映画『沈没家族』を視聴する学生の様子、映画のリーフレット


映画監督 加納 土さんとのフリーディスカッションの様子

映画監督 加納 土さんとのフリーディスカッションの様子


学生は映画を通じて、子育ての主体は母親や父親などの家族だけではなく、広く地域社会に開かれたものであることに気づいていました。
加納さんとのディスカッションでは、映画では映っていなかったより詳細な保育実践の様子をお聞きすることができました。加えて、共同保育を通じて育った加納さんの子育て観や家族観についてもお話しいただきました。フリーディスカッションでは、「子育ての「責任」とはなにか?その「責任」を負うのはだれなのか?」というテーマで学生・教員・加納さんで深く考えることができました。最後に、加納さんから家庭科教員を目指す学生に向けて、「家族や子育ては家族ですることが当たり前だと思われているが、もう一度大人・子どもの一人一人の人権に目を向けてほしい」というメッセージをいただきました。これから教壇に立ち、児童・生徒に家族を教える立場として、多くの学びを得ることができました。

村田晋太朗准教授が担当している「家族関係論」では、ゲストティーチャーを招いての授業以外にもいろいろな内容を学ぶことができます。村田准教授が担当される授業についてはシラバスをご確認ください。

村田准教授のゼミ活動の様子村田准教授のゼミ活動の様子

奈良教育大学との合同ゼミ会の様子

(村田准教授のゼミ活動、奈良教育大学との合同ゼミ会の様子)


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