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教育学部 技術・ものづくり教育コースの取り組み

三重大学教育学部の技術・ものづくり教育コースの松本金矢教授の研究室では、機械工学の研究をするとともに、技術教育・ものづくり教育に関する研究を展開しています。
松本教授が担当する授業では、学生にとって身近なもの、日常生活に関するものを一から設計し、物の仕組みや構造を理解しながら、ものづくりの上で重要な視点を制作の過程で学びます。

円形テーブルリラックスチェア
学生が作成した円形のテーブルとリラックスチェア

様々な機器が置かれている教育学部技術棟ですが、コロナ禍の影響を受け、学生が使用することができない日々も続きました。
そんな中、松本教授と職員の坂倉さんによって、コロナウイルス対策のためのアクリル板を作成することとなりました。
学生がオンライン、対面授業を選択できるハイブリット式授業が始まる中、教育学部では対面授業を希望する学生が多く、早急に教室環境を整える必要が求められたからです。

レーザー加工機レーザー加工機の説明をする松本教授
     レーザー加工機               レーザー加工機の説明をする松本教授

レーザー加工機で作業している様子①レーザー加工機で作業している様子②
レーザー加工機でアクリル板を作成する坂倉さん


松本教授、坂倉さんが作成したアクリル板は、持ち運びができるように取り外しも可能です。しかし、土台はしっかりと固定されており、倒れるようなこともありません。土台となる木材も一から切り出して精製し、表面はつるつるとしていて素材の良さを生かした加工が成されています。

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教室にアクリル板を設置する様子
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土台の木材


また、別の教室で設置されているアクリル板は、机の側面に固定するタイプのものです。側面で固定することによって、机のスペースを十分に確保することができるため、学生がPCやノートを広げても問題ない工夫ができています。こちらも、取り外すことができるため、必要数に応じて設置することが可能です。

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  側面に設置するタイプのアクリル板         アクリル板を実際に使用している学生の様子


アクリル板以外にも、学生が屋外で食事できるようの折り畳み机も作成しました。不要な時はたたんでしまうことができ、場所を取ることもありません。

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折り畳み式の机を取り出す様子


教育学部の技術・ものづくり教育コースは、技術教育、ものづくり教育を、伝統と革新という2つの観点から学びます。技術立国を支えるだけでなく、子どもたちの工夫創造の能力や実践的態度を育成する、人間形成の上でも大きな役割を果たす技術教育を幅広く指導する教員を養成するコースです。
コロナ禍でも学生が少しでも安心して、大学生活をより楽しいものにしてもらいたいという教職員の心意気は、教育現場の課題を解決する教材の開発や有効性の実証、指導法の工夫を学ぶ授業と共に、教員をめざす学生たちに、真っ先に届くものであると思います。