「三重大学事務DXシンポジウム~三重大学流DXで描く財務の新時代~」を開催しました
12月8日・9日の両日、地域イノベーション研究開発拠点などで「三重大学事務DXシンポジウム~三重大学流DXで描く財務の新時代~」を開催しました。
本シンポジウムは、国立大学等の事務職員を対象に、大学事務、特に財務分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の先進事例や、組織的なマインド醸成の手法を共有することを目的に企画されたものです。当日は、全国の国立大学法人など73機関から約400名(うち、現地来場者39名)が参加しました。


■1日目:組織風土改革と先進事例
初日の全体会は、財務部財務企画チームの武田 祥太 係長による司会で進行しました。
基調講演では、パーソル総合研究所 上席主任研究員の小林 祐児 氏に「"誰かのやる気"に依存しないAI・DXの進め方~変化を産む組織の作り方~」と題して登壇いただき、デジタルツール導入以前の課題として、組織風土改革の重要性などをご説明いただきました。今後の大学事務組織において貴重なヒントが得られ、参加者からも活発な質疑が行われました。


続いて行われた事例報告では、本学の事務職員が登壇し、現場主導の改革について発表しました。
財務部調達室の池田 真樹 室長は、「調達室によるRPAとAmazon連携の実践」および「勉強会によるマインドセット形成とその波及効果」について報告。会計伝票処理におけるRPA適用等のDXにより高い効果が得られた事例の報告に加え、三重大学独自のDX推進体制構築や、業務改革マインドの醸成方法等について解説しました。


続いて、財務部財産統括室の矢田 陽平 係長と、医学・病院管理部経営管理課の伊崎 隆人 係長は、「Power Query、Power BIによる業務改善の成果」と題して発表。汎用的なツールを活用したデータ集計の自動化や可視化による業務削減効果を具体的な数値とともに示し、更にそれらのツールを普及させた独自の戦略を発表しました。




最後に、岡田 亜由美 主任、舛本 大輔 主任より、成功体験事例と担当者の思いについて発表しました。




■ 2日目:生成AI・RPAの実践演習
2日目は、「マインド醸成と成果を出す演習・視察」とし、実践的な演習を実施しました。 「生成AIとナッジ理論入門」や「プロンプト作成入門演習」では、参加者がAIとの対話を通じて業務効率化を体感しました。このほか、「RPAとAmazon連携の取組見学」や「Power Queryによる年度決算業務の改善演習」も行われ、参加者は各会場で熱心にメモを取るなど、自機関への展開を見据えて情報収集に努めていました。 その後、希望者には財務部の各部署の見学を実施し、各担当業務における活発な意見交換がなされました。



本学は今後も、デジタルツール活用のみならず、改革を推進する体制整備や人材発掘のノウハウを積極的に公開し、国立大学全体の機能強化に寄与していく方針です。
<参考>
三重大学事務DXシンポジウム特設サイト
https://wps.cc.mie-u.ac.jp/jimudxsympo/



