PBL「現代生物学の話題」の最終公開発表を行いました
PBL「現代生物学の話題(教養基礎科目PBL現代科学理解特殊講義2(担当:全学共通教育センター 福田知子特任講師))」は、生物関係の話題の中からいくつかを選んで、学生主体で調べ、次の週に発表するという授業です。最終回(7月26日(木)、7月29日(月))に2つのクラスで発表会を行いました。それぞれの発表会には話題に沿った専門家の先生にZoom参加していただき、発表についてのコメントをいただきました。
木曜日のクラスは、「ゾウの足跡」と題して、ゾウの生態系エンジニアとしての役割や、ゾウの生態やコミュニケーション、脳の大きさ、足跡化石などいろいろな話題に言及しました。コメンテーターとして、群馬サファリパーク顧問・獣医師の川上茂久先生に参加いただきました。ゾウの脚がコミュニケーション以外にも敏感で、地震波も瞬時に感じること、ゾウに豆を食べさせてつくるブラック・アイボリー・コーヒーの話、動物園での繁殖時のオスメスの相性、人工授精による繁殖のことなど、いろいろなお話を聞かせていただき、学生からも多くの質問が出て盛り上がりました。
木曜日のクラスの発表風景
発表スライドの一枚
月曜日のクラスは、「食虫植物」について、捕虫の仕方の種類とそれぞれの植物の紹介、進化についての仮説、異なる系統で落とし穴式が収斂進化したらしいこと、また、1つの系統にも違う捕虫様式がみられること、食虫植物の化石が約4000万年前の琥珀の中から見つかっていることなどを発表しました。コメンテーターの土居寛文先生(兵庫県立フラワーセンター技師・花づくり事業課課長)からは、食虫植物がどのように進化したと考えられるか、同じウツボカズラでもアリだけとかガだけのように捕虫対象を選り好みしているものもあること、食虫植物の育て方、などについてお話しいただき、最後に、「ぜひ本物を見て触ってみてください」というお言葉をいただきました。
月曜日のクラスの発表風景
土居先生と、ギネス認定された巨大ウツボカズラの標本
専門家の先生方の前での発表ということでやや緊張した学生もいたようでしたが、いつもとは一味違う授業を楽しめたのではないかと思います。今後とも学生の希望を訊きながら、このような機会を設けていきたいと思います。