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リサーチコアセミナー(第8回)を開催しました

7月24日(水)事務局会議室において、研究紹介企画「リサーチコアセミナー」(オンライン併用型)を開催しました。
この企画は研究内容への理解と研究者間の交流を深めることを目的として、競争的研究費の獲得者や戦略的リサーチコアの代表者等に研究内容を紹介いただいています。
今回は、医学研究科 循環器・腎臓内科学分野の土肥教授から「スマートフォン掲載型心不全自己管理アプリの開発と臨床応用・社会実装に向けての取り組み」と題して、取組状況の紹介を行っていただきました。

土肥教授 発表スライド

会議室には、学長、吉岡理事、鶴原理事、酒井理事、服部監事や研究・社会連携統括本部の教員が集い、オンラインを含めて29名の参加がありました。

会場の様子

心不全患者さんが健康的に過ごすためには、日々のセルフケアと、悪化サインへの早めの気づきが大事です。そこで登場したのが、土肥教授らが開発された、スマートフォン心不全手帳アプリ「ハートサイン」です。

ハートサインを活用した心不全自己管理システム

このアプリの開発は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する令和5年度「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(健康・医療情報活用技術開発課題)」の採択を得て実施されています。
土肥教授からは、医療分野の先行例として実際に56名の心不全患者さんの協力をいただき、その活用によって生活の質が向上することが実証され、再入院予防への効果が期待できるとの紹介がありました。

会場の様子

入院となると、患者さんにとってはマイナス面が大きくなってしまいますが、「ハートサイン」を使うことで、入院が必要になるまでの悪化も防げることや、このアプリ開発の検証を重ね、心不全以外への活用を見据えていることが紹介されました。
社会的にも期待の高まる「ハートサイン」の開発を通じてPHR(Personal Health Record)を推進させることは、本学における医療DXの取組みを加速することとなります。

吉岡 研究・情報担当理事 土肥教授

伊藤学長 酒井社会連携担当理事

続いて行われた質疑では、「アプリにAI機能を付けて精度をあげるのはどうか?」「患者さんにアラートを出すタイミングはアプリが判断するのか?」「独居老人の急変時の早期発見に活用するのもいいのではないか?」など活発な意見交換が交わされました。

会場の様子

土肥教授

参考:
土肥 薫 教授(医学系研究科)
 科研DB: https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000050422837/
 researchmap: https://researchmap.jp/kaorudohi
 全学シーズ集: https://seeds.mie-u.ac.jp/seeds/1376.html