お知らせトピックス

定例記者懇談会

第48回定例記者懇談会を開催しました

2月15日(木)、「第48回三重大学定例記者懇談会」を地域イノベーションホールにて開催しました。定例記者懇談会は、本学の近況や教育・研究・診療など様々な活動を報道機関の方々に紹介するため、定期的に開催しています。

会場の様子 伊藤正明学長による挨拶"
左:会場の様子、右:伊藤正明学長

今回は、以下の事項について発表を行いました。 

♦クラブハウスのオープンについて
1月15日(月)に地域共創プラザ隣に「クラブハウス」をオープンしました。大中小5つのイベントホールのほか、ミーティングスペースを備えており、音楽系の公認クラブサークルによる演奏会や各種イベントが開催でき、学生たちも幅広く活躍できるような造りになっています。建設費の一部には、三重大学振興基金事業へのご寄附を活用しました。今後、地域の皆さまにも楽しんで頂ける演奏会やイベントを、学生と協働で多数開催する予定です。

富樫副学長 
冨樫 健二 副学長(教育(学生総合支援)担当)からの発表 


♦教員を志望する学生への支援 ~「未来の教師と現職の教師が語る会」を開催~       
教育学部附属教職支援センターでは、大学1年生176名を対象に「未来の教師と現職の教師が語る会」を開催しました。今回ご紹介する取り組みは、昨年度も実施しており、今回で2回目となります。附属学校園教員に加え、津市教育委員会職員にも協力いただき、「教職の魅力」や「教師に求められる資質とスキル」などについて、現職の教師から未来の教師に向けて応援のメッセージをいただきました。教育学部における教員就職率は、令和3年度は57.5%でしたが、令和4年度は62.2%に上昇しました。大学3年次後期からの教員採用試験セミナーに加え、より早期からのこのような取組を行うことにより、教員になるモチベーションを向上させ、教員就職率のさらなる向上を目指します。

宮岡教育学部福学部長と岡野教職支援センター長 
(左)宮岡 邦任 教育学部 副学部長・教授 、(右)岡野 昇 教育学部附属教職支援センター長・教授からの発表


♦神経変性疾患であるALS/PDC は、ウイルス感染を契機に発症するのか?
ALS/PDC (筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム認知症複合)は、紀伊半島、グアム島、ニューギニアに見られる神経変性疾患で、筋萎縮症状、パーキンソン症状、認知症を様々な程度に示します。三重大学大学院地域イノベーション学研究科を中心とする研究グループは、英国 MRC Laboratory of Molecular Biology との共同研究によって、紀伊とグアムのALS/PDC 脳内に異常蓄積するタウ蛋白質をCryo電顕を用いて解析しました。タウ蛋白質の高次構造は、想定されていたアルツハイマー型ではなく、CTE/SSPE (慢性外傷性脳症/亜急性硬化性全脳炎)と同じであることを世界で初めて明らかにし、この結果は、ALS/PDCがウイルス感染症を契機に発症する可能性が示唆されました。

小久保招聘教授 
小久保 康昌 招聘教授(地域イノベーション学研究科)からの発表

♦久居農林高等学校との共同研究による精麻用大麻播種機・中耕機の複製と改良 
神事・産業用大麻研究プロジェクトは、久居農林高等学校と共同研究を行い、神事に必須である精麻の栽培用播種機と中耕機の複製と改良に成功しました。精麻用播種機は、戦後70余年にわたり製造されておらず現存する物がすべてであり、このままでは神事用麻栽培の伝統が途切れる可能性があります。これを回避するため、戦後初の試みとして、久居農林高等学校の環境保全コース(播種機担当)と土木・機械コース(中耕機担当)の生徒さんとともに複製・改良を行いました。高校生とともに、神事用麻栽培の農具を継承し、さらに改良を加えて、神事・産業用大麻栽培の復興・活性化に寄与し、取組を続けてまいります。

諏訪部教授、長屋准教授、谷川原リサーチフェロー、久居農林高等学校の皆様
諏訪部 圭太 地域イノベーション学研究科長・教授
長屋 祐一 准教授(生物資源学研究科)
谷川原 健 リサーチフェロー(地域イノベーション研究科)
三重県立久居農林高等学校の皆様からの発表