教師教育研究プロジェクト第1回夏のセミナーを開催しました
8月23日(水)、三重大学教育学部1号館大会議室において、東京大学名誉教授 佐藤学氏をお招きし、教師教育研究プロジェクト第1回夏のセミナー(附属教職支援センター主催)を開催しました。
教育学部附属教職支援センターでは、今年度より2年間の「教師教育研究プロジェクト」を起ちあげました。本プロジェクトは、教員の養成や研修・育成に携わる教師(教師教育者)の専門性が厳しく問われている状況を鑑み、「教師教育者」である私たち自身が、教員養成課程及び教員研修の在り方について研究し、教師教育の実践・研究機関としてのグランドデザインを構想することを目的としています。
本セミナーの「教師教育のグランドデザイン」を演題にした特別講演には80名、「佐藤先生と『新版・学校を改革するー学びの共同体の構想と実践』(岩波ブックレット)を読む」をテーマにした読書会には55名、のべ135名の本学部教職員、教職大学院生、県内外教育関係者が参加しました。
セミナーのアンケート結果からは、「またセミナーに参加したいと思う」の回答が100%で、次のような感想が寄せられました。
○講演の冒頭「教師は教育されて教師となる」という言葉が印象的でした。本校では、毎年約3人の新規採用者、そこにさらに新卒講師が入るなど、校内の人的配置は年々若年化し、教職員の3割が教職経験3年以下という状況が続いています。新規採用者のクラスでは4月から荒れ始め、子どもたちがクラスから飛び出すのも珍しくありません。教師の資質に課題があると考え、色々と教えているつもりではありましたが、事例をもとに共に考え、学び合う姿勢が大切であると気づかされました。
○改めて校長として、専門家としての教師を育てていきたいと思います。
○他の参加者の方のお話から、教師教育は年齢や職歴に関係なく始まるものだということを学んだ。授業の仕方を教える、保護者や子どもの対応を「こうすればいい」と教えることが教師教育ではなく、その現実から学び取り一緒に考える姿勢が「教師教育」なのだと教えていただいた。
○現場の先生の悩み等に触れ、それがときほぐされていく様子があり、今後の展望が明るく開けることが期待できると感じました。ありがとうございました。
教育学部、並びに教育学部附属教職支援センターでは、今後も教員の養成や研修・育成等の支援に取り組んでいきます。