地域学習「尾鷲高校まちいく」を開催しました
地域学習「尾鷲高校まちいく」では、地域が抱える課題(ミッション)について、その解決策を高校生自身で考えるプログラムを年間通して実施しています。本活動を通して、高校生が地元地域の現状や地域資源等の発見・活用について深く考える機会を提供しています。三重大学・尾鷲市・紀北町の共同事業で、今年度で8年目となる地域創生に向けた人材育成の取組で、高校生のサポート役として、南部地域出身の三重大学生も参画しています。
これまで1年間を通して、高校生はフィールドワークで地域の方々と話しながら尾鷲市・紀北町の現状を学習し、グループワークにて地域課題解決案を考えてきました。1月11日(水)には、高校生による地域課題解決案の発表会が行われ、発表会には尾鷲高校を中心とした関係者の皆様、地域の方々が出席されました。また、オンラインでは県内高校関係者や三重大学生も参加しました。
尾鷲市のミッションは「尾鷲市ゼロカーボンシティ宣言をふまえて『みんなの森』の活用」です。高校生からは、尾鷲市が森林や海に恵まれていることに着目し、これら資源での二酸化炭素吸収(グリーンカーボンやブルーカーボン)をアピールできるのではないか、林業をよく理解できる尾鷲ヒノキの公園「モクモクパーク」を作ってみてはどうかなどの提案がありました。
紀北町のミッションは「豊富にある農地で新たな農業を!あなたならどうする!!」です。高校生はフィールドワークを通して、農地の小ささ、頻繁な獣害、台風などの気象災害など紀北町での農業の難しさを地域の方から学びました。高校生からは、単価の高い国産ライチを栽培することで農業を成り立たせることができるのではないか、紀北町独自の食文化のPRやそれを楽しめる空き家活用民泊してみてはどうかなど、様々な提案がありました。
各提案について、活発なディスカッションが行われ、最後に、尾鷲市長 加藤千速氏、紀北町長 尾上壽一氏、尾鷲高校校長 奥地克也氏、三重大学大学院地域イノベーション学研究科 西村訓弘教授から、講評がありました。今年度の活動は今回で終了になりますが、来年度以降も実施していく予定です。