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「地域総活躍社会のための慢性疼痛医療者育成コース」のワークショップを開催しました

 8月17日(水)~19日(金)の3日間、医学部2年生対象の「地域総活躍社会のための慢性疼痛医療者育成コース」のワークショップを開催しました。文部科学省・課題解決型高度医療人材養成プログラムにおける鈴鹿医療科学大学との合同事業であり、3年ぶりの対面開催になりました。
 本学の医学部医学科と看護学科の計20名の学生と、鈴鹿医療科学大学の保健衛生学部放射線技術科学科、鍼灸サイエンス学科、医療栄養学科(管理栄養学専攻、臨床検査学専攻)、リハビリテーション学科(理学療法学専攻、作業療法学専攻)、医療福祉学科臨床心理学専攻の計25名、医療工学部臨床工学科、医療健康データサイエンス学科の計5名、看護学部看護学科4名、薬学部薬学科11名の総計45名が、3日間のプログラムを終えることが出来ました。

 堀浩樹医学部長から「これからの医療、福祉の実践では多職種連携がきわめて重要であり、ワークショップを通じて多職種連携に求められる能力を習得する機会にしてほしい」と挨拶をいただき開講しました。3日間を通して援助策を検討する事例の紹介や「痛みの考え方」の講義のあと、痛みの評価を学んだり、実際の治療体験として鍼やお灸に触れたり、筋肉の柔軟性や運動器障害(ロコモ)、マインドフルネスを体験しました。

ワークショップの様子

電子温灸器で毛細血管の血流を観察

電子温灸器で毛細血管の血流を観察


 1日目の後半と2日目の前半は、"チーム"について考える体験プログラムを受けました。グループに分かれて、チーム内の役割やチームワークに必要なこと、といった課題に沿った演習をしました。各自やグループで、対人交流の様子を振り返ったり、他グループの様子から学んだりして、多職種連携のチームプレーに必要な視点を得られた有意義なものでした。

 2日目の後半は、専門家の講義として「福祉」「薬膳」「理学」を受講し、ストレッチ実習では、身体を動かしながら筋肉や体の動きについて学びました。自分の身体感覚を通じて得た体験は、後々まで印象に残るものだと思います。

ストレッチ実習

ストレッチ実習


 3日目は、慢性の痛みをもつ患者さんの事例に対して多職種のグループで援助策の検討をしました。情報収集の段階から疑似患者さんへの提案のロールプレイまでを、実際の臨床に近い形で行いました。リアリティ溢れる患者役を前に、医療者役の学生は時に怯みながらも、懸命にチームで考えた方策を訴えることが出来ました。

ワークショップの様子

ワークショップの様子


 3日間を通じて、机上の学習ではなく実際に体験しながら学び学生相互の議論を経ることで、チームワークに関する取り組みや、専門領域の枠を超えた"医療人"として、総合的な視点を身につけることが出来たと思います。
また、他大学の学生との交流は他領域の理解とお互いの刺激になり、良かったという声が多く聞かれました。昨年度のワークショップ受講生から組織された"学生サポーター"達も、各所でプログラムのサポートをしてワークショップを盛り上げてくれました。
 医療分野のさまざまな領域を学ぶ学生が慢性疼痛をテーマに一同に集い、集中的に体験学習をする試みは、全国でも類を見ないものです。後期は1年生を対象に、両大学合同講義が行われます。慢性疼痛に関する高度な知識を有するプロフェッショナルな集団として、今後の地域医療ネットワーク構築も期待されます。

集合写真


■ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/72b1c3f2cb548c02a5f0ee6af4b77864722dbd79
https://news.yahoo.co.jp/articles/e38a8c9909b70b35b975b3ea6cefb4196b5bb25d

■CNS/CTY(ケーブルテレビ)
※下記WEBから視聴可能です(9月18日まで閲覧可能)
CTY CNS ストリーミング放送 (evv.jp)