?発見塾 2022年度

開催日 5月28日(土) チラシ
会 場 津リージョンプラザ1階中央保健センター待合ホール
テーマ 「直腸がん ~先人の努力と最新治療~」
講 師 三重大学医学系研究科消化管・小児外科 教授 問山裕二

医学は常に先人が努力して蓄積してきた叡知のもとに進歩しています。私どもも「飲水思源」を胸に直腸がん手術後の排便機能を可能限り温存し、予後を改善すべく基礎研究、臨床研究に取り組んできています。特に、手術療法しかなかった時代から、現在では放射線療法、化学療法さらに第4のがん治療である免疫療法が加わり、この100有余年で飛躍的な進捗を遂げています。他の施設では行われていない三重大学附属病院オリジナルの直腸がん治療とその成績、そして今後の直腸がん治療の方向性に関しても紹介させていただきます。

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 koe  <参加者の声 >
 ・ガン治療の進化がよく分かりました。切らないガン治療という取り組みに目からウロコの思いです。

・年に1回の検診が大切なこと、早期発見、早期治療、先進的な研究を進め、安心な暮らしを手に入れたいです。 

          

開催日 7月9日(土) チラシ
会 場 津リージョンプラザ1階中央保健センター待合ホール
テーマ 「認知症についての話題:認知症は予防できる?治る?」
講 師 三重大学医学部附属病院 認知症センター 三重大学医学系研究科 准教授 新堂晃大

「認知症は怖い」、「認知症になったらおしまいだ」というように思ってしまう方もいらっしゃると思います。認知症になってもならなくてもご自身らしく生活をしていただく、そのために認知症を知っていただき、予防や治療、生活の工夫など皆様と一緒に勉強をさせていただくことができればと思います。認知症で最も多いアルツハイマー病や次に多い血管性認知症など様々なタイプの認知症がありますが、代表的な認知症と認知症のように見える病気などを学び、必要以上に認知症を怖がらず、普段の生活から学んでいきましょう。

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 koe  <参加者の声 >
・とても良い話を聞かせていただきました。とてもわかりやすかったです。

・なかなか理解できずにいた認知症について、全体像を示していただきました。質疑も興味深くお聞きしました。 

          

開催日 9月10日(土) チラシ
会 場 津リージョンプラザ1階中央保健センター待合ホール
テーマ 「どんぐりとチョッキリの切っても切れない奇妙な関係 ~生物多様性の視点から~」
講 師 三重大学教育学部・教授 平山大輔

ただじっと立っているだけに見えて、木は私たちの想像をはるかに超えて様々な生き物とつながり、その生きざまも多様です。また、身近で普通にみられる木でさえも、その生態にはまだよく分かっていないことが多いのです。そのような身近な木の知られざる生態と他の生き物との関係について、これまでの研究で明らかになってきたことを交えて紹介します。話の主役は、どんぐりの木とハイイロチョッキリという小さな虫です。一見取るに足らない生き物たちのつながりが、私たちの住むこの三重の風土と生物多様性を育んでいます。その世界を見てみましょう。

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 koe  <参加者の声 >
 ・先生の謎解きのプロセスがとても楽しかった。ありがとうございました。

・ドングリの木は身近にありますが、奥深く感じました。 

          

開催日 11月19日(土)チラシ
会 場 津リージョンプラザ1階中央保健センター待合ホール
テーマ 「絵を「読む」----絵は「見る」だけではわからない」
講 師 三重大学教育学部・特任教授 山口泰弘

誰もが知っている尾形光琳の「燕子花図屏風」。どうして菖蒲ではないのでしょうか、花菖蒲ではないのでしょうか。それを解き明かすには、「見る」だけではなく「読む」という手続きが有効です。「読む」は「解読」につながります。「燕子花図屏風」は、「解読」すると、単に花を描いた絵ではないという隠された謎=真実が明らかになります。そしてこの屏風が、日本の長く深い文化の伝統の上に開花したものであることを理解させてくれます。 今回の?「発見塾」では、他にも曾我蕭白や名古屋城本丸御殿障壁画など江戸時代の絵を取り上げ、「読む」ことによって謎の解明に挑んでいきます。

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 koe  <参加者の声 >
 ・絵を読むということ、トラ・ヒョウ・カキツバタのお話で少しわかったように思う。

・絵を読むことの面白さを実感しました。 

          

開催日 1月28日(土)チラシ
会 場 津リージョンプラザ1階中央保健センター待合ホール
テーマ 「鳥羽の海女集落の景観〜まちに活気を生み出すヒミツとは?〜」
講 師 三重大学工学研究科・助教授 大井隆弘

鳥羽・志摩は、日本で最も海女漁が盛んな地域です。令和元年に「海女(Ama)に出逢えるまち 鳥羽・志摩~素潜り漁に生きる女性たち」が日本遺産に認定されるなど、今後ますます海女さんに注目した観光やまちづくりが進められようとしています。しかし、海女集落らしい景観とは、いったいどのようなものでしょうか。この疑問を解くヒントは、海女さんたちの「にぎやかさ」。この講義では、鳥羽市の海女集落として、石鏡、国崎、相差、答志、和具、菅島、神島という7つの集落について、地形、集落構造、民家の特徴、生業や祭りなどを通して、海女集落の景観の捉え方を確認した上で、まちに活気を生み出す景観上のヒミツに迫ります。

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 koe  <参加者の声 >
 ・1950年代と現在との比較写真がとても興味深かった。変わらずに残っている町並というのはとても貴重だと思いました。

・流しや洗濯機の位置を1軒ずつ調べるなど研究者の着眼点に驚き感心しました。活気を生み出すヒミツという言葉を観光的な意味での、と勝手にイメージしていましたが、そうではなかったのですね。このような工夫があるから廃れずに海女さん文化が続いているのですね。知らないことばかりでした。