FACULTY OF
bioresources生物資源学部

多様な生物資源と、
それを育む環境を学び、
人類の未来に活かす

生物資源は、山から海までの広範な地域で育まれ、食料をはじめとして工業原料、エネルギーなど人類にとって有用な財を提供します。その特長は、適切に利用すれば、枯渇することなく、持続的に利用できることです。また生物資源を生産するために良好に管理された環境は、人類が生きていく上でも良好な環境を保つ役割も果たしています。生物資源学部では、このような生物資源の生産と利用、その生産を支える環境の維持に貢献できる能力を身につけることを目指しています。

FEATURES生物資源学部の特徴

  1. 01

    山から海までの生物資源に関連する幅広い学問を学ぶことができます。

  2. 02

    地球環境・生態・個体・細胞から分子まで学ぶことができます。

  3. 03

    フィールドサイエンスセンターや練習船での実習などを通じて、広範な視野から学ぶことができます。

COURSEコース紹介

  • 2年次に各コースへ配属生物資源総合科学コース

    生物資源総合科学コースでは低学年次に、農林環境科学概論、海洋生物学、応用生命化学概論、フードシステムチュートリアル等の科目を学び、生物資源学の幅広い知識や俯瞰的視野、地域を先導する力に関する基礎的素養を身につけます。そして、志望分野を検討中の学生に最適な選択の可能性を提供します。
    2年次のコース選択時には、農林環境科学コース・海洋生物資源学コース・生命化学コースのいずれかへ配属されます。

  • 農林環境科学コース

    農学専修では、生命農学と社会科学の視点からフードシステムを理解し、食料問題の解決や豊かな環境維持の方策と技術を身につけます。森林科学専修では、森林生態系の自然環境や生物多様性を学び、地球温暖化の抑止や脱炭素社会を実現する森林資源の持続的な利用に必要な技術を身につけます。農業工学専修では、農村空間や環境の保全修復、食料生産、資源循環、資源有効利用に関わる基礎理論を学び、それらのスマート化に必要な技術を身につけます。

  • 海洋生物資源学コース

    プランクトンから魚介類・鯨類、藻類などにいたる多様な水生生物について、遺伝子レベルから生態系レベルまでの基礎を学ぶとともに、それらを増やし育てる技術、保全、資源としての持続的利用や流通のあり方を学びます。また、海洋環境やそれに密接にかかわる気候変動・異常気象なども対象とし、海洋における生物と環境との関係を理解し、多様な視点から海洋生物資源について総合的に学びます。

  • 生命化学コース

    生命化学コースでは、多様な生物の代謝・物質・機能の解析を通して、生物の基礎的性質の化学的理解に必要な生命化学に関する幅広い知識と技術について学び、生物資源の持続的生産・利用・保全や人類の健康増進に貢献できる応用力を身につけます。生命化学コースでは2年次前期までに基礎専門科目を学び、2年次後期から生命機能化学専修または海洋生命化学専修に分かれ、各専修に特徴的な専門科目や卒業研究に必要な研究手法の学理と技術について学びます。

GRADUATE SCHOOL大学院の特徴

生物資源学のより専門的な知識を習得しながら科学的思考を身につけ、自ら設定した課題に対する解決能力を高め、研究者として独り立ちすることを目指します。生物資源学部卒業生の30ー40%が大学院(生物資源学研究科)に進学し研究を続けています。

FEATURES生物資源学研究科の特徴

  1. 01

    博士前期課程(修士)と博士後期課程(博士)を単独で有しているので、キャンパスや大学を移動することなくじっくりと研究に取り組むことができます。

  2. 02

    生物資源を研究するための最先端機器を用いたラボワークと附帯施設におけるフィールドワークで充実した研究生活を送ることができます。

  3. 03

    海外協定校とのダブルディグリープログラムや、連携大学院における最先端かつ実践的な共同研究による学位の取得も可能です。

COURSEコース紹介

  • 資源循環学専攻

    生物資源を循環的に利用するための技術の開発や、新しい社会のデザインができる人材を育成し、調和のとれた循環型社会の構築に貢献することを目指します。
    食料等の生物遺伝資源とその生産環境を教育研究する農業生物学講座、森林資源とその多様な機能を持続的に利用する方法を教育研究する森林資源環境学講座、社会経済的側面および生産環境技術的側面から生物資源利用を教育研究する国際・地域資源学講座の3講座から構成されています。

  • 共生環境学専攻

    地球生命圏の環境を理解し保全・修復しつつ、人間活動と生態系が調和する持続的な生物生産システムの構築を目指します。
    基礎的学問分野である地球科学を対象とする地球環境学講座、生物生態に関する知識を基に情報処理技術を核とした環境情報の計測・制御・システム工学を手段とする環境情報システム工学講座、自然の営みと人間が直接かかわる農村や田園を保全し物質循環の場として持続的利用を図る農業土木学講座の3講座から構成されています。

  • 生物圏生命科学専攻

    生命科学全般に関する基礎的学理と、海洋の資源生物の育成・保全・管理に関わる学問とその実践的教育を通じた修得を目指します。
    生命現象の仕組みや分子の構造と機能を明らかにし、機能性分子や食品の開発、環境技術などに応用する生命機能化学講座、海洋生物の生命機能を化学的に解明し、海洋の生物資源を有効利用することに資する海洋生命分子化学講座、淡水域を含む水圏の生物を対象として生物の営みを多様なスケールで理解する海洋生物学講座の3つの講座から構成されています。

PICKUP特色のある取組

附属教育研究施設

農場、演習林、水産実験所からなる紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター(FSC)に加え、練習船「勢水丸」、鯨類研究センターといった特色ある教育研究施設があります。これらは、農林水産物、環境など幅広い教育・研究の場として活用されています。

  • 農場

    持続可能な農業生産を目指した実習教育・研究を実施してます。また、作物、施設園芸、果樹、農産加工、畜産に関する多種多様な実習を通じて農業全般を深く理解することができます。

  • 演習林

    紀伊半島の代表的な自然植生を示した貴重なフィールドです。森林の機能や森林資源の有効利用に関する研究、森林資源の育成・利用・保全に関する実習を行っています。

  • 水産実験所

    豊かな生態系を有する伊勢湾口部に位置しており、多様な海洋生物を対象とした実習や、資源生態・情報科学・バイオマス利用・海洋教育などの研究を進めています。

  • 勢水丸

    中部地区の国立大学が所有する唯一の水産・海洋系練習船です。学生たちにとっては、洋上での観測や採集作業を実践することで、講義で学んだ知識を理解する場となっています。加えて、高層気象観測なども行い、様々な教育航海や調査・研究航海などを行っています。

  • 鯨類研究センター

    鯨類の繁殖、生態、保全に関する研究を水族館や野外にて行うとともに、成果の啓発や、関連研究者間の交流、学生向けプログラム開発を行っています。

OTHER ACADEMICS学部・研究科一覧

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好きなことを学ぶ楽しさや喜び

生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻 
海洋生物学講座 博士前期課程1年

 海洋生物資源学科では、多様な水棲生物の生理生態やそれらを育む環境、そして私たち人間による保全と利用など水圏に特化した幅広い内容を学びます。中でも様々な生物の解剖や観察、勢水丸に乗船して行う海洋観測や試験操業、三重県で養殖が盛んな真珠の挿核実習など、本学科ならではのユニークな実験・実習が充実しており、知識や技術を実践的に身につけられることは大きな魅力といえます。
 私は"海"に対して漠然と興味を抱いてきましたが、大学で専門的に学ぶ中でその興味がより一層深まり、熱中できる研究テーマも見つけることができました。大学は自由にかつ専門的に学べる場所です。是非、好きなことを追究する楽しさや喜びを感じましょう!

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研究の楽しさを知る

生物資源学部 資源循環学科 
森林資源環境学教育コース 4年

 自分の所属している生物資源学部資源循環学科には農業生物学教育コース、グローカル資源利用学教育コース、森林資源環境学教育コースの3つがあります。自分は森林コースの森林微生物学研究室に所属しており、そこでキノコや土壌に生息する微生物についての研究を行っています。自分はこれまで森林についての知識がないままこのコースに入りましたが、勉強を進めていくと森林微生物の多様性やその面白さは新鮮で、今取り組んでいる研究もとても楽しいです。
 三重大学を受験される皆さんも大学に入るとそれまで知らなかったことがほとんどだと思いますが、その未知を探求する楽しさで研究に打ち込んでもらえたら嬉しいです。ぜひ頑張ってください。

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