学長挨拶

伊藤学長

三重大学は"三重の力を世界へ"の言葉のもと、昭和24年の建学以来、人と自然の調和・共生の中で、地域に根ざし、世界に誇れる独自性豊かな教育・研究成果を生み出すことを基本の目標としています。「樹(松)のみどり」、「海のみどり」、「空のみどり」という《三翠》の自然豊かな広いキャンパスに、人文学部、教育学部、医学部、工学部、生物資源学部に地域イノベーション学研究科を加えた5つの学部、6つの研究科と大学病院が集まって、教育、研究、診療活動を行っている総合大学です。また、附属学校園、農場、演習林、水産実験所、練習船勢水丸などの附属施設も充実しています。

三重県全体を活動フィールドとし、各地域の特性に応じた特色・課題を探究して、三重大学特有の教育研究活動につなげています。産学連携の北勢サテライト、忍者研究等の伊賀サテライト、海女研究・海洋生物研究の伊勢志摩サテライト、農林水産業や過疎地域の学校教育等に関わる東紀州サテライトなど、地域拠点サテライトが各々のミッションを担って活動しています。
教育面では、社会の課題を発見し(感じる力)、情報収集してその解決法を考え(考える力)、コミュニケーションを駆使して(コミュニケーション力)、その課題を解決する(生きる力)、という《4つの力》を持った人材の育成を進めています。

研究面では、次世代型電池開発や人間共生ロボティクス・メカトロニクス、特異構造の結晶科学、次世代型VLPワクチン研究開発、次世代創薬・ゼブラフィッシュスクリーニング、コーディネート育種基盤創生などのテーマを持った卓越型リサーチセンターを設置し、世界的レベルの高度な研究を展開しています。

令和の新しい時代、三重大学は《知の拠点》として、学内外の組織との連携を深めます。学部間の異分野横断的な取り組みや、自治体および企業との産学官の地域連携プラットフォーム、国内外の高等教育機関との連携協定など、様々な《知のつながり》を通じて、ポストコロナ時代の教育研究活動を推進します。さらに、カーボンニュートラル等の環境問題、デジタルトランスフォーメーションの推進をはじめとする諸課題を地域と共に探究し、その成果を還元して地域の発展を導き、新しいコミュニティづくりの一役を担う地域共創大学として発展してまいります。

地域の皆様に信頼され、皆様の幸せにつながる大学づくりと共に、全国、世界に発信できる大学を目指します。皆様の、ご協力、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

三重大学長 伊藤正明