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三重大メダカ保全プロジェクト~希少魚生息域外保全の新しい実施体制~

2022.11. 2

研究の概要


 三重大学大学院生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻の淀太我(よど たいが)准教授は、環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定されているメダカ(ミナミメダカ)について,三重大学構内で発見された個体に基づいて,三重大学キャンパス内の池で生息域外保全を始めました。
 生物は同種でも地域ごとに特性が異なることから,保全は各地域の個体群について系統保存が行われるべきです。本学周辺でも激減しているミナミメダカを,本学構内で生息域外保全することを目的としています。生息域外保全による系統保存には,"場"と"人"の継続性が重要ですが,大学,現役学生,同窓会の協同はそれを満たす新たな実施体制といえます。

 このプロジェクトの最大の難関であった保全池の補修は,クラウドファンディングで支援を集めることにより実施することが出来ました。今後はよりメダカにとって住みやすい環境を整備するとともに,三重県絶滅危惧種IA類のトウカイヨシノボリの系統保存もこの池で行いたいと考えています。

このプロジェクト内容は、第42回定例記者懇談会にて発表されました。
https://www.mie-u.ac.jp/news/topics/2022/08/42-1.html

保全池の様子 三重大メダカ放流

クラウドファンディングで補修し,三重大メダカを放流した保全池


詳しくはこちらをご覧ください。


研究者情報


   

淀准教授

生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻 准教授
淀 太我(YODO,Taiga)
専門分野:魚類学・移入生物学・魚類増殖学
現在の研究課題:
外来魚の駆除・管理技術の開発
外来魚の生態解明、影響評価
魚類の生態・生活史の解明
魚類相・生息状況の把握
種苗放流によらない魚類増殖手法の探索