吹奏楽団にあこがれて三重大を受験する学生もいるよ
~ダミーヘッドといっしょにすばらしい三重大吹奏楽団の演奏を聴く~
3月5日(木)、大学でのいささか長い会議が終わったあと、三重大学吹奏楽団の第53回定期演奏会を聴くために名古屋へ向かいました。金山駅の近くにある中京大学文化市民会館に入ると団員たちが笑顔で迎えてくれました。観客数は約300人。
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曲目は以下のとおりです。
Ⅰ部
セレモニアル・マーチ 坂井貴祐
ハックルベリー・フィン組曲 F.チェザリーニ
フェスティバル・バリエーションズ C.T.スミス
Ⅱ部
喜歌劇「こうもり」序曲 J.シュトラウス二世
歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より P.マスカーニ
組曲「ヴァレンシアの寡婦」 A.ハチャトゥリアン
東海吹奏楽コンクールでいつも上位をとるだけあって、なかなか心に響くすばらしい演奏でした。管楽器の中ではホルンがいちばん難しく、アマチュアの楽団の演奏を聴いていると、ホルンが変な音を出すことがよくあるのですが、さすがに、三重大吹奏楽団はきれいな音色でレベルの高さを感じました。渉外を担当している小柴惟(ゆい)さんは、そんなレベルの高い吹奏楽団にあこがれて三重大を受験したとのことでした。
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団長さんでパーカッションを担当している矢頭由裕(やず なおひろ)さんに、なぜ、三重大吹奏学部はレベルが高いのか聞いてみると、“クラブ”というよりも“楽団”という意識でやっており、厳しいところは厳しくしてメリハリをつけ、また、“お客様”に聴いていただける演奏をするように心がけているとのことでした。さすがにしっかりしていますね。そして、以前は東海で金賞をとって全国大会の常連であったのが、ここ数年銀賞に甘んじて全国大会に出場していないので、なんとか今年こそ全国大会に出場したいと意欲満々でした。
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団員は50名を超え、ふだんは週3回の練習を学生たちだけでやっており、ときおり顧問の高瀬瑛子さん、非常勤講師の朝田健さん、それから、この日、第Ⅱ部で指揮をとられた神田隆志さんたちがボランティアで指導をされているとのことでした。
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ところで、2階の客席にこんな人?が聴いていましたよ。一体これは何でしょうか?
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2階へあがってみると、三重大学工学研究科准教授で音響工学を研究しておられる野呂雄一さんと学生さんが、人形とコンピュータでなにやらやっている。実は、この人形はダミーヘッドといい、人の頭の形と耳たぶがどのように音の聴こえ方に影響を与えるかを調べる道具ということです。
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音がどこから聞こえてくるかを知ること(音像定位)は、右耳と左耳へ音の波が入る時に、音源からの距離の違いや、頭の形や大きさ、耳たぶの形などに影響されて微妙な違いが生じ、それを感じることによって可能となります。このような、左右の耳に入る音の周波数などの違いをこのダミーヘッドで調べます。そうすると、実際に音源がある部屋に人がいる場合、どのように聞こえるかを予測し再現することができるとのことです。
たとえばコピー機などを部屋に置いた時に、その部屋にいる人にとってどのような雑音が聞こえるかなど、本来は雑音の研究をしておられるとのですが、今回は、コンサートでいったいどうなるかを調べるとのことでした。
というわけで、ダミーヘッドといっしょに吹奏楽団のすばらしい演奏を聞かせていただきました。大学らしい演奏会ですね。明日3月7日(土曜日)の16時~四日市市文化会館でも定期演奏会をするということなので、このブログを読んだかたで、時間のあるかたはぜひ、行ってあげてくださいね。