地方大学に勇気を与えてくれる下村脩さんのノーベル賞受賞
~ホタルイカの発光の研究をしている三重大の寺西克倫さんは下村先生のお弟子さん~
今朝のニュースで、米ボストン大名誉教授の下村脩さん(80)が、物理学賞の3人につづいて、4人目の日本人研究者としてノーベル化学賞を受賞されたことが報じられていました。受賞の理由となった研究は、クラゲから緑色の蛍光を発するタンパク質GFPを発見されたことです。同じ日本人としてうれしく思いますが、とりわけ下村さんが長崎大学という地方大学のご出身であったことには、同じ地方大学である三重大学の学長としてほんとうに感激をしました。
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2007.1. 下村先生の朝日賞受賞パーティーにて(向かって右は寺西教授) |
・物理学賞
○ 1949年 湯川秀樹 京大
○ 1965年 朝永振一郎 京大
○ 1973年 江崎玲於奈 東大
○ 2002年 小柴昌俊 東大
○ 2008年 南部陽一郎 東大
○ 2008年 小林誠 名大
○ 2008年 益川敏英 名大
・化学賞
○ 1981年 福井謙一 京大
○ 2000年 白川英樹 東工大
○ 2001年 野依良治 京大
○ 2002年 田中耕一 東北大
○ 2008年 下村脩 長崎大
・生理学・医学賞
○ 1987年 利根川進 京大
地方大学卒業生で初めてのノーベル賞受賞者が出たことは、全国の地方大学の皆さんに勇気を与えてくれますね。昨年も国の財政制度等審議会で、地方国立大学の運営費交付金を大幅に削減するという試算が出ましたが、下村さんの受賞がそういう流れをくい止めるきっかけになってくれることを願っています。
さて、三重大学大学院生物資源学研究科教授の寺西克倫(てらにしかつのり)さんは、1996年にアメリカのウッズホール海洋生物学研究所の下村さんの元に留学されていたんですよ。ホタルイカの発光メカニズムを今でも下村先生と相談しながら研究しておられます。毎日と日経の新聞紙上に寺西さんのコメントが載っていましたね。
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2006. 10. 27. Woods Hole 下村先生の庭にて(向かって左は寺西教授) |
このブログの写真はすべて寺西教授から提供していただきました。