七夕の願いごと
~池坊保子文部科学副大臣の訪問~
きょうは七夕(たなばた)です。織女と牽牛が年に一度天の川を渡って会えるという日ですね。読者の皆さんも、子供のころに願いごとを書いた短冊(たんざく)を笹に飾ったことを思い出されるのではないでしょうか。
さて、7月3日(木)の午後に文部科学副大臣の池坊保子さんが三重大学を訪問されました。まず学長室で、三重大のご紹介やら、全国の大学病院ががんばって収入を増やしているにもかかわらず、国からの予算削減のために資金繰りが悪化していることなどをお話させていただいたあと、三重大病院を視察していただきました。
病院では、すでに始まっている再開発の工事現場を見ていただきました。現在の病院の裏手に、新病棟用の整地が進行中で、2011年には第一期工事の主病棟が完成します。そのあと、中央検査部の最新の検査システムなどをご覧いただき、小児病棟にご案内しました。
池坊さんは帰りぎわに、七夕の笹飾りに目を止められました。笹につるされ た短冊には、自分の病名を告げられている子供たちの素直な願いごとが書かれていました。

「早く病気を治してお家に帰れますように」
「あいす いっぱいたべたいな」
「ケーキやクレープが食べれますように」
「早くふつうの食事が食べれますように」
「腰が治りますように」
「歩けるようになりますように」
「げんごろうがとれますように」
「いつか家族でディズニーランドへ行けますように」
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池坊さんは短冊をご覧になり、しばらくの間、胸をつまらせておられました。
そのあと、病院の職員にぜひがんばってくださいとお言葉をおかけになり、翌日の食育で有名な相可(おうか)高校の視察のために松阪へ出発されました。
がんと闘っている子供たちの願いをかなえるために、家族と医療従事者は懸命にがんばっています。子供たちのために、お母さん方は6人部屋の非常に狭い空間でいっしょに寝泊まりをしておられます。このような,患者さんやご家族の皆さんの生活空間としての施設のいっそうの整備や医療従事者の充実が必要ですし、同時にがんの研究の推進も必要です。診療現場や研究の状況を考慮しない大学病院予算の削減は、もう限界に来ていると思います。
翌日の4日(金)に当番校の三重大が開催した「国立大学病院病理部会議」に出席された文科省高等教育局医学教育課大学病院支援室長の小林万里子さんにも、小児病棟を訪れていただきました。小林さんには「治療を乗り越えて元気になって下さい」という短冊を飾っていただきました。この笹飾りは本日、津市内の岩田川に流されます。
私も七夕の願いごとをしましたよ。「大学病院が国民から求められている使命(教育、研究、高度な医療、地域医療への貢献)を十分に発揮でき、皆さんが早く元気になりますように」