- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

安全祈願祭(地鎮祭)
~地域に貢献できる新しい大学病院建設の安全を祈って「鎌」を入れる~

kigansai1.JPG    3月17日の午前中、三重大学医学部附属病院の病棟・診療棟新鋭工事の安全祈願祭(地鎮祭)が、工事現場に設置されたテントの中でとり行われました。

   学長、病院長、医学研究科長をはじめ、三重大学・附属病院関係者、工事関係者(株式会社竹中工務店、川北電気工業株式会社、新日空・川崎・閑林特定建設工事共同企業体)が集まり、また、報道機関の方々にも来ていただきました。地鎮行事として、円錐の形に盛った土に対して、私が「鎌(かま)」、内田病院長が「鋤(すき)」、竹中工務店の佐藤常務取締役が「鍬(くわ)」を入れました。

   さて、現在の三重大学病院は築35年ほどで、全国の国立病院の中では最も古い建物になってしまいました。災害拠点病院となっている三重大学病院が、来るべき東海・東南海地震に備えるためにも、新しい病院の建築は、大学・病院関係者の長年の念願であると同時に、地域の住民の皆様にとっても大いに期待されていたことでした。

kigansai5.JPG    再開発のプランは、実は15年以上も前から検討はされていたのですが、新築の計画を改修の計画に変えるよう指導を受け、直前にまた新築の方針となるなど、二転三転してなかなか最終案がまとまらず、文科省へ正式の申請をしたのが、私が学長になった平成16年でした。翌年の申請によって国から認可がおり、本日を迎えることができました。この間、病院長をはじめ再開発推進室の皆さんや、病院の職員の皆さん、三重大学施設部の皆さんにはたいへんなご尽力を賜りました。心から感謝をいたします。

   国の莫大な借金をかかえているために国立大学への予算も毎年削減されていますが、今回の建設にかかるコストは、いろいろな工夫をさせていただき、大学病院の機能を低下させずに、法人化前に建設された国立大学病院の、およそ0.8掛け以下に押さえました。コストを削減したからといって、大学病院の高度な機能は、まったく変わりませんので、住民の皆様はどうぞご安心ください。

kigansai2.JPG   今回の建設は第1期工事で、病棟と中央診療棟の一部が建設され、工事期間は平成19~23年の間です。あと3年以内に病院のメインの部分が完成することになります。

   地域にますます貢献できる高度な医療を提供できる新しい大学病院の完成を目指して、大学・病院関係者一同がんばっておりますので、地域の皆様も、どうぞご期待ください。