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Embryological Cellular Origins and Hypoxia-Mediated Mechanisms in PIK3CA -Driven Refractory Vascular Malformations ~難治性脈管奇形の発生機序の解明~

2025.4.16

研究の概要


三重大学、大阪大学、慶應義塾大学、国立循環器病研究センター、神奈川県立こども医療センターの共同研究グループは、PIK3CA(H1047R)変異を背景とする難治性脈管奇形において、胚発生段階の細胞起源が病変の発生部位を決定すること、並びに通常の酸素分圧下においても異常に活性化した低酸素シグナル伝達が病態形成に深く関与していることを明らかにしました。マウスモデルにおける単一細胞RNA-seq解析および分子解析により、HIF-1αの安定化とVegf-Aなどの内皮細胞増殖因子の過剰産生が確認され、さらにこれらの分子を標的とした薬剤投与により奇形脈管の形成が有意に抑制される可能性が示唆されました。これらの成果は、脈管奇形の病態解明と新規治療法の開発に大きく寄与することが期待されます。

本研究の成果は2025年4月16日付けでEMBO Molecular Medicineに掲載されました。

論文タイトル:Embryological Cellular Origins and Hypoxia-Mediated Mechanisms in PIK3CA

難治性脈管奇形の発生機序の解明_画像.jpg

本プレスリリースの本文は「こちら」

研究者情報


医学系研究科 修復再生病理学 講師
丸山 和晃(MARUYAMA Kazuaki)
専門分野:循環器病理、分子生物学、発生生物学、血管生物学、リンパ管
現在の研究課題:
・血管・リンパ管疾患の病態解明
・リンパ管・血管と癌・免疫の相互作用に関する研究

研究当時:医学系研究科 修復再生病理学 教授
現在:医学系研究科 循環器・腎臓内科学 特任教授
今中-吉田 恭子(IMANAKA-YOSHIDA Kyoko)
専門分野:循環器病理、細胞外マトリクス
現在の研究課題:
・心筋炎の病態解明