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地元企業との共同研究で開発されたエアロパーツが
チューニングカー世界大会3連覇を達成!

2015.12. 2

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 10月16~17日に開催されたチューニングカー世界大会「WTAC(World Time Attack Challenge) 2015」において、大学院工学研究科の前田太佳夫教授と㈱ボルテックス(鈴鹿市)との共同研究により開発された、市販車レーシングカー用エアロパーツを装着したチーム「Tilton Evo」(オーストラリア)が優勝し、2013年、2014年での勝利と合わせ、未踏の3連覇を達成しました。
 「WTAC」は2010年からオーストラリアで開催されているチューニングカーのタイムアタックによって競われる世界大会です。「Tilton Evo」は、2013年、2014年も本学の共同研究により開発されたエアロパーツを装着して勝利しています。

  • エアロパーツはレーシングカーにとって勝敗を左右する重要なパーツ。空気抵抗の低減、ハンドリングの向上、加速度の向上などの効果が得られる。
  • ㈱ボルテックスとは2008年から共同研究を行っており、自動車へエアロパーツを取り付けることによる動力伝達性や操縦性の向上を狙い、その制作のための風洞実験を行っている。
  • 三重大学は国内最大級の風洞実験施設を保有しており、実車を丸々運び込むことが可能。車に強風を当てることで走行時の空気の流れを再現することができ、通常の走行では難しい、安定した条件下での効率の良いデータの収集・評価が可能となる。
  • 風洞実験施設を使ったエアロパーツの制作は今回の大会では、実験施設でのデータを基にフロントの全面改良と腹面の調整によるダウンフォースの改善、ボルテックスジェネレーター(翼面に乱流を生み出す突起物)での乱流制御による空力性能の向上などを施し、勝利に貢献した。
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  • 前田太佳夫教授について
    大学院工学研究科 機械工学専攻 教授。流体力学の研究を行っており、その中でも風力発電の翼(羽根)の空気力学が専門。共同研究では、流体力学の観点から実験時の条件設定やデータの採集方法や読み取り方などのアドバイスを行う。
  • 株式会社ボルテックスについて
    鈴鹿市住吉町に籍を置くエアロパーツ製造・販売業者。1992年創業、代表は中嶋昭宏代表取締役社長。三重大学では毎年約1週間の風洞実験を行い、それにより得られたデータを基にエアロパーツの製造を行う。
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研究者写真

工学研究科 機械工学専攻 環境エネルギー講座
教授 前田 太佳夫(Takao, Maeda)

専門分野:流体力学、流体機械学、風力、水力、環境機械装置学
現在の研究課題:
・フィールドロータ空気力学 ・リモートセンシング装置による風特性解析
・垂直軸風車の性能向上に関する研究 ・風車後流の解明に関する研究
・風車専用翼型の開発研究 ・風洞実験による高性能風車の開発研究

【参考】
 工学研究科HP https://www.eng.mie-u.ac.jp/
 教員紹介ページ(前田太佳夫)http://kyoin.mie-u.ac.jp/profile/1517.html
 エネルギー環境工学研究室 http://www.fel.mach.mie-u.ac.jp/