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日本の異常気象が遠く南極に関係がある ―北極振動と南極振動が一緒に変動していることを発見―

2019.4.10

研究の概要


生物資源学研究科の立花義裕教授が、北極振動と南極振動が同期して変動していることを発見しました。

北極振動は日本の寒冬や猛暑を引き起こし、南極振動はオゾンホールと関連します。北極と南極は地理学的に互いに最も遠くに位置していることから、北極振動と南極振動の同期した変動を調べた研究はこれまでありませんでした。多発する異常気象のいくつかは北極振動が原因であり、日本の異常気象が遠い南極と関係を持つことを初めて示唆した研究です。上空のオゾン層が北極振動と南極振動の同期の仲立ちとなっていると考えています。


本研究成果は、アメリカ・地球物理連合の学術雑誌「ジオフィジカルリサーチレター(Geophysical Research Letters)」に2018年12月28日に掲載されました。

本研究の一部は、北極域研究推進プロジェクト(ArCS)と文部科学省科学研究費補助金「挑戦的萌芽研究:北極振動と南極振動の「メタ・テレコネクション」~両半球をつなぐ航路は何か~」においてで実施されたものです。

著者:立花義裕教授、小松謙介研究員、井上祐介(学生)、緒方香都(学生)(以上4名 三重大学)、 中村哲博士研究員、山﨑孝治名誉教授(以上2名 北海道大学)、本田明治教授(新潟大学)
論文タイトル:Interhemispheric synchronization between the AO and the AAO

詳しくはこちらをご覧ください。

研究者情報


20180208_立花先生Rナビインタビュー (41)

大学院生物資源学研究科・生物資源学部 共生環境学専攻 
地球環境学 気象・気候ダイナミクス 

教授 立花 義裕(Tachibana, Yoshihiro)

専門分野:気象学・気候力学
現在の研究課題:異常気象に関係する様々なスケールの気象現象、
偏西風の蛇行、北極振動、海洋や海氷が気象や気候に及ぼす影響