グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

小豆に含まれる糖代謝酵素阻害成分

2019.11.28

研究の概要



生物資源学研究科 栄養化学研究室の栗谷健志助教、西尾昌洋准教授および梅川逸人理事(情報・国際・環境担当)・副学長が、井村屋株式会社との共同研究により、小豆に含まれる糖代謝酵素阻害成分を新たに発見しました。


小豆はポリフェノールが豊富で、抗がん・抗アレルギーなど様々な作用があることが知られています。そのひとつに血糖値の上昇を抑える作用があり、糖尿病やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の発症予防に繋がるため、小豆を用いた血糖値の上昇を穏やかにする食品の開発が望まれていました。


しかしその一方で、小豆を製品として加工する際にできる大量の煮汁は廃棄物として扱われており、その有効活用方法が求められていました。
そこで井村屋株式会社が開発したのが、煮汁を製造過程で豆に取り込ませることで小豆の有効成分を閉じ込めた「煮小豆」です。
栗谷助教らは小豆および煮小豆を分析することで、糖代謝酵素を抑制する(血糖値の上昇を抑える)成分の特定を目指し研究を行いました。


その結果、小豆に含まれる糖代謝酵素阻害成分を複数特定し、そのうちのひとつとして、「カテキン-7-O-β-D-グルコピラノシド (C7G)」という成分の効果を明らかにしました。
この成分が加熱によって効果が同等以上の別の成分に変化することを見出し、小豆の加熱調理によっても糖代謝酵素阻害活性が失われていないことを示しました。また、加熱を行うことで生じる煮汁を取り込ませた「煮小豆」の中にも、これらの有効成分が存在していることがわかりました。
今後はこれらの有効成分の生体内での効果が検討される予定です。


本研究成果は10月15日にJournal of Food Scienceに掲載されました。


詳しくはこちらをご覧ください。


研究者情報


20191031_第36回三重大学定例記者懇談会 望遠 (22)-001

生物資源学研究科 助教

栗谷 健志(Kuriya Kenji)

専門分野:栄養化学、生化学、分子細胞生物学、発生学

現在の研究課題:

広葉樹茶成分の機能性に関する研究
緑茶成分の細胞分化制御に関する研究
小豆成分の機能性と味覚に関する研究


20191031_第36回三重大学定例記者懇談会 望遠 (13)-001

理事(情報・国際・環境担当)・副学長

梅川 逸人(Umekawa Hayato)

専門分野:栄養化学 薬理学 生化学

現在の研究課題:

核小体タンパク質の機能に関する研究
未利用食品資源の有効利用に関する研究


20191031_第36回三重大学定例記者懇談会 望遠 (25)-001

井村屋株式会社 開発部・研究チーム長

中村 昌弘(Nakamura Masahiro)