新しいセキュリティシステムのための高周波センシング・イメージング技術の開発

2019.12.17

研究の概要



工学研究科の村田 博司教授が、国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所およびアルウェットテクノロジー株式会社と共同で、新しいセキュリティシステムのための高周波センシング・イメージング技術の開発を開始しました。この研究は総務省委託研究である「2019年度電波資源拡大のための研究開発」のひとつとして採択されたものです。


空港を除く公共交通機関や大規模なイベント会場などの大勢が集まる環境におけるセキュリティチェックシステムは、計測に時間がかかることなどを理由に導入が進んでいないのが現状です。しかし危険物が持ち込まれることで起こる事件を防ぐためにも、セキュリティチェックの強化には需要がありました。


そのような背景から、今回の研究では「ミリ波」と呼ばれる電波を用いた、15m程度の範囲を測定するレーダーシステムと5m 程度離れた対象物を測定可能なイメージングシステムの開発が行われます。ここでキーとなるのが「干渉計方式」という技術で、電波望遠鏡にも利用されており、電波望遠鏡が遠く離れた星からの微弱な信号を測定することを可能にする技術です。これと最新のデジタル信号処理技術を組み合わせることにより、「放射されている微弱な電波を計測して画像化する技術」と、「積極的に電波を当てその跳ね返りを計測することで画像化する技術」を統合したハイブリットイメージャの実現が可能になります。


この技術の応用により、エスカレーターや動く歩道などで移動している人々を自動的にスキャンするような、大勢を短時間で迅速に検査できるセキュリティチェックシステムの開発が期待されます。


村田教授(三重大学)は開発の実績のある光電界センサ技術やミリ波レンズ技術の部分を担い、レーダー技術のプロフェッショナルである海上・港湾・航空技術研究所と「干渉計方式」の技術に強みを持つアルウェットテクノロジー株式会社と共同して2019年から3年間研究開発を行います。


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研究者情報


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工学研究科 教授

村田 博司(Murata Hiroshi)

専門分野:光エレクトロニクス、マイクロ波フォトニクス、光・無線融合通信システム

現在の研究課題:

1. 5G 無線のためのフォトニックベースフロントホールの研究

2. 5G/IoT無線システムのための無線・光融合デバイスの開発

3.マイクロ波フォトニクス技術を用いたインフラ非破壊計測・診断技術

4.可視レーザーのディスプレイ・照明応用技術とIoTシステムの開発