潰瘍性大腸炎癌化リスク診断法の開発

2020.1.28

研究の概要


 潰瘍性大腸炎患者に発生する大腸癌に特化した世界初の癌化リスク診断法を、三重大学の問山裕二准教授のグループとEAファーマ株式会社との共同研究により開発し、新規検査法として実用化に向けた検討をしています。
 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍を伴う腸炎で、病因が解明されていないため根治不能で、難病指定されています。加えて、潰瘍性大腸炎は大腸癌が高率で発生し、罹患期間と関連することが知られています。そのため、長期罹患(8年以上)した潰瘍性大腸炎患者には、毎年、大腸内視鏡検査が推奨されていますが、潰瘍性大腸炎に発生する大腸癌は大腸粘膜に炎症を伴うため色調での判別が困難なため診断が難しいものとなっています。また、潰瘍性大腸炎の長期罹患患者全員に検査を施行することは、医療経済的観点からも効率的ではないため、潰瘍性大腸炎患者の癌化リスクを評価できる低侵襲で精度の高い診断方法の確立が望まれていました。
 この度、開発した癌化リスク診断法は、肛門鏡および開発した検査キットを使用した直腸粘膜1㎜各程度の採取により、全大腸いたるところの大腸癌の発生リスクを評価できる検査法です。現在、潰瘍性大腸炎と診断された患者の直腸粘膜の集積を行い、測定・解析を進めています。その結果を踏まえ、新規検査法として実用化に向けた検討を行っていきます。


詳しくはこちらをご覧ください。

研究者情報


20200114_研究者情報_記者会見「潰瘍性大腸炎癌化リスク診断法の開発」(望遠) (9)

大学院医学系研究科 消化管・小児外科学 准教授

問山 裕二 (Yuji Toiyama)

専門分野:消化器癌低侵襲治療、炎症性腸疾患に対する外科治療

現在の研究課題:消化器癌における分子生物学的観点からの個別化治療の研究