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2022年度三重ジュニアドクター育成塾報告会に出席しました

 3月18日(土)、三重大学三翠ホールにおいて、2022年度の「三重ジュニアドクター育成塾」の報告会および修了式が行われました。
 「三重ジュニアドクター育成塾」は、科学技術振興機構(JST)の支援の下、科学研究に強い関心と潜在的な才能を持つ小学5・6年生から中学生を対象に探究活動の支援を行うプログラムです。県内5つのエリアにて、三重大学を中心に、県内の大学、自治体等が連携して育成塾を運営しています。本学では、三重大学上浜キャンパス、伊賀と東紀州の地域拠点サテライトが会場となっています。
 この未来の科学者を育成するこのプログラムは、毎年5月頃、フレッシュな小学生や中学生を受講生として迎えます。当時、元気に研究を楽しみにする姿に思わず目を細めてしまいましたが、その後の1年間の第一段階プログラムである、観察・実験講座、問題解決型実験講座、探求活動講座およびプレゼンテーション講座などの受講を経て、今日の報告会でポスター発表に臨んでいました。まず、それぞれの研究概要を1分程度で説明するフラッシュプレゼンをこなし、その後、ポスター会場にて研究発表を行いました。それぞれしっかりと発表する姿は、きっと、学校外に足を運び、初めての実験や研究に触れ、困難や苦労もあったと思いますが、そんなことを微塵も感じさない素晴らしいものばかりでした。第1段階プログラム修了者から選抜者だけが進むことができる第二段階プログラムでは、受講生は大学教員や関係者による研究倫理教育を含め個人研究のサポートを受け、その研究成果をまとめます。報告会で堂々とレベルの高い研究の発表をやってのけるたくましい姿に、これまた感動しました。
 報告会の後、受講生代表に修了証を授与し、「学校の教育においても、探究活動がとても重要なことであるとされています。課題を見つけて研究をする「探究活動」とは、日常の中で、新たな課題を見つけ、それを解決するために研究をするということの繰り返しです。皆さんは、このジュニアドクター育成塾で、探究活動というものの進め方をしっかり学びました。今後も、自分の思いや夢を実現する、やりたいことを見つけ社会に貢献していく、これから未来へと続く元気な三重県、元気な日本、元気な世界を創る人になってください。さらなる頑張りを期待しています。」とお祝いの言葉を述べました。今後、修了生は「三重ジュニアドクターネットワーク」で交流を続けるとともに、修了生の多くはさらに研究を行い、科学コンテストへの参加や研究会・学会等での発表を目指すそうです。来年度の報告会では、また成長した姿を見せていただけるのだと思うととても楽しみです。高校に進学する修了生は、学んだ経験をもとに活躍され、大学へ入学し再びキャンパス内でお会いできるかもしれません。
 受講生の皆さんが活躍する未来はどのようなものになるでしょうか。その未来を支える小学生のみなさん、中学生のみなさんの、科学への幅広い関心をさらに広げることができる共創の場として大学も一役を担っていきます。

修了証授与式の様子

修了証授与式の様子


 受講生の指導にあたられた学内教員、教員を目指す学生および関係者の皆様に御礼を申し上げるとともに、運営の過程で、受講生のみなさんから、もたらされた多くの気づきが本学のめざす地域共創大学への道のりを拓いていくのだと嬉しく思う日となりました。
 本学の持つノウハウを活かし、企業の人材育成や地域の発展に貢献していくため、リカレント教育センターを開設しました。こちらのプログラムもとても好評を博しており、多くの機関からお問い合わせを受け、手ごたえを感じています。本学における、全ての世代が関わる共創の場は豊かに広がりを見せています。

修了生との集合記念写真

修了生との集合記念写真