「三重大学ダイバーシティ&インクルージョン 推進計画」に基づくアクションプラン

目 標対   策具 体 的 な 取 り 組 み
目標1
ダイバーシティ&インクルージョン推進に係る本学構成員への意識啓発・理解促進とステークホルダーへの情報発信、協調・連携を行う。
意識啓発・理解促進のため、セミナー等の開催やe-Learningの実施、授業の充実 ・アンコンシャス・バイアスや性別による固定的役割分担意識の解消のため、学生、教職員、管理職対象のセミナー、FD・SDの開催及びe-Learningを実施する。
・既存の授業に加え、ダイバーシティ&インクルージョンに関する多様な視点による授業を展開する。
ダイバーシティ&インクルージョンについての認識・行動の現状把握・情報収集 ・学生・教職員を対象にダイバーシティ&インクルージョン及び男女共同参画に関する意識調査を実施する。
三重大学のダイバーシティ&インクルージョンに関する考え・取り組み等を広く情報発信するとともに、ステークホルダーからの評価や要望を受け入れる体制の構築 ・ウェブサイトで本学のダイバーシティ&インクルージョン推進基本方針や取り組み等に関する情報発信(数値による現状のみえる化)を強化する。
理系学部のジェンダーギャップに対する意識啓発・理解促進 ・理系学部のジェンダーギャップの解消に向けて、女子中高生や保護者が理系の魅力を感じてもらうために、オープンキャンパスや出前授業等を通じて体験授業や交流会を行う。また、小学校の児童及び保護者へも働きかけ、意識の改革を促す。
他の高等教育機関等の取り組みやイベント等の情報提供 ・他大学や企業・団体等の行う優れた取り組みやセミナー・シンポジウム等の情報について、本学構成員に情報提供を行う。
ダイバーシティ&インクルージョン推進に取り組む組織や地域の自治体等との協調・連携を推進 ・三重県や津市等と連携・協力し、意識啓発に係る施策の検討や各種イベントの開催等に貢献する。
・全国ダイバーシティネットワーク組織東海・北陸ブロックとの連携及びイベントの実施等に参画する。
目標2
ダイバーシティ&インクルージョン推進に係る環境整備と必要な措置・制度の構築を行う。
全学的推進体制の構築の下、教職員の適切な年齢構成、性別、国際性、障害の有無等、多様な人材の確保等を含めた総合的な人事方針を策定。人種、民族、国籍、性別、性的指向、性自認、年齢、障害、宗教等の事由により差別されることがないように配慮 ・学長をトップとする「三重大学ダイバーシティ・インクルージョン推進本部」が中心となって活動を牽引する。
・女性教員比率向上、若手教員や外国人教員のバランス、DX人材の採用・育成、障害者雇用等にも配慮した総合的な人事方針を策定し、遂行する。
・上位職(法人執行部、准教授以上、一般職員管理職)や意思決定過程において若手・女性・外国人教員及び職員を一定割合で登用する。
・教育研究評議会等本学の意思決定機関は、多様な人材をもって構成する。
ダイバーシティ&インクルージョン推進のための指標として、令和12年(2030年)までの三重大学の数値目標を定めるとともに、本学の数値目標達成のため、部局における数値目標を定める ・本学の定める数値目標は以下のとおりとする。
①常勤の大学教員における女性教員比率を、24%以上とする。
②常勤の大学教員における若手教員比率を、25%以上とする。
③常勤の大学教員における外国人教員比率を、3%以上とする。
④学長・理事・副学長における女性が占める割合を、20%以上とする。
⑤大学の意思決定機関における女性が占める割合を、20%以上とする。
⑥教授に占める女性割合を、20%以上とする。
⑦准教授に占める女性割合を、30%以上とする。
本学の数値目標及び部局における数値目標の達成状況・進捗状況を定期的に確認・公表 ・本学の掲げた数値目標及び達成状況等について公表するとともに、部局における数値目標については、全学マネジメント会議等において、達成状況及び進捗状況について報告し、今後の教員採用計画等について意見交換を行う。
ダイバーシティ&インクルージョン推進のため、ポジティブ・アクション(積極的改善措置)を導入 ・ポジティブ・アクション(積極的改善措置)として、女性優先公募・女性限定公募等を実施する。
・学長裁量による若手・女性・外国人教員増員のための措置を講じる。
若手教員や女性教員及び外国人教員のための支援拡充・研究環境整備 ・「育児等のための研究補助者雇用経費助成事業」の充実を図る。(仮案)
・各種スキルアップ支援(外部資金獲得、英語論文作成、プレゼンテーション力向上等)を行う。
・ダイバーシティ&インクルージョン推進の観点も考慮した優れた教職員に対する表彰制度を整備する。
理系学部の女子学生・女性教員の増加策 ・理系学部の女子学生増加のため、推薦枠を設ける等の入試制度による対応策を検討する。
・女子学生に対する進路の選択肢として、アカデミアへの意識付けを行う。
障害のある学生或いは教職員が活躍できるための支援 ・就学・就労支援における制度の整備や建物改修など、ソフト・ハード両面によるバリアフリーを実現する。
留学生及び外国人教員等への支援 ・各種相談窓口や人的支援及び宿舎等の住環境の整備など、ソフト・ハード両面による支援を行う。
目標3
仕事と個人生活とのバランスに配慮し、ダイバーシティ&インクルージョン推進の観点から必 要な支援を行う。
現行の「三重大学ワーク・ライフ・バランス応援ハンドブック」の充実 ・「三重大学ワーク・ライフ・バランス応援ハンドブック」に記載の結婚・妊娠・出産・育児・介護等に関する休暇・休業や勤務時間の弾力化等について、さらにわかりやすく充実した内容に向上させる。
誰もが年次有給休暇や特別休暇を取得しやすい環境を整備 ・各職場において、会議・行事等年間スケジュールを周知し、年次有給休暇・特別休暇使用計画表を作成し、誰もが年次有給休暇や育児参加休暇、不妊治療のための特別休暇等を取得しやすい環境づくりに努める。
男性の教職員が育児休業を取得しやすい体制づくりと組織風土を醸成 ・育児休業取得に関する体制づくりを行い、業務に支障が出ないように業務の見直しや代替え要員の確保等の措置を講じることを広く周知する。また、研修やセミナーを開催して、職場の全員が安心して業務を継続できる組織風土を醸成する。
学内保育園を機能強化し、教職員に対する支援の向上 ・保育士の常勤化や処遇改善により保育士の確保に努め、育児休業終了後の教職員が希望する日から子供を入園させ、安心して職場復帰することができるよう、受入体制を強化する。
所定外労働時間の削減 ・テレワークやDXの推進による業務及び組織の見直しを行う。また、学内における会議等については 原則、所定労働時間内に開始し、終了することを周知徹底する。
・各職場において、週1日の定時退勤日を実施し、趣味の時間やトモショク(一人ではなく、家族や友人など誰かと共に食事をすること。)を楽しむなど、良好なワーク・ライフ・バランスを実現する。
教育・研究と育児・介護等との両立支援のための方策を維持、拡充 ・出産、子育て又は介護等により教育・研究時間の確保が困難となり、教育・研究との両立に支障を来す教員に研究補助者を雇用する経費を助成する「育児等との両立のための研究補助者雇用経費助成事業」の継続と若手女性教員への支援制度について検討する。
・育児休業等後の復職支援を行う。
大学構成員に対する相談体制の整備 ・ワーク・ライフ・バランス相談窓口の充実・強化とメンター制度の普及を図る。

※計画期間中における状況の変化や学生・教職員からの要望等を踏まえ、本アクションプランを弾力的に見直し、変更できるものとする。



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