- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

三重大学長としての最後の忙しい日

 今日3月31日(火曜日)は、三重大学長としての最後の出勤ですが、最後の最後まで、猛烈に忙しい日が続いています。

 昨日は、留学生寄宿舎の竣工記念式典がありました。

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 私の前の学長の時代から“国際交流会館”をつくりたいという計画があり、それを引きついだわけですが、法人化後の緊縮財政のもとで、大学の自己資金を確保しないと建設できないということから、すぐには実行に移せませんでした。三重大学振興基金を創設して寄付金を募り、一方では経費節減等によって建設資金を確保する努力をし、また、三重大にとって “真に国際交流促進に必要なものは何か?”を再度問い直し、“国際交流会館”という大きなものではなく、留学生の寄宿舎だけを造ることに方針変更しました。当初試算された建設費は約3億円でしたが、いろいろと工夫をしていただき2億6千万円に圧縮しました。

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 完成した寄宿舎は男性用、女性用の2棟で、84人の学生を収容でき、まずまずの仕上がりだと思います。三重大と天津師範大学との間で2年半前から始まったダブルディグリー(複数学位)制度による “日本語教育コース”を履修した学生21人が、この4月から来日することになっていますが、彼らに新しい寄宿舎に入っていただくことが間に合いました。

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 昨年の夏に、国の留学生30万人計画が発表され、これから各大学で留学生確保のための取り組みが加速すると思いますが、その足かせとなっている一つが、留学生のための宿舎の整備です。三重大は、このような国の動きに先んじて、国際化のためのインフラを自力で整備したということになります。

 昨日の夕方には広島大学長の浅原利正さんがお越しになりました。国立大学協会の理事として、4月から大学病院の経営問題を担当されます。私が、5年間、国立大学病院問題に取り組んできたことは、このブログでもご紹介しましたね。この日は、その申し送りということで、たいへんお忙しいお仕事の合間を縫って、広島からわざわざお越しになりました。ほんとうに頭が下がります。ところが、学長最後の年度末のスケジュールが入ってしまって、まったくおかまいができずに、事務的なお話をさせていただいただけで帰っていただくということになってしまいました。たぶん4月以降も、大学病院問題に関わることになりそうなので、引き続きどうぞよろしくお願いをいたします。

 きょうは、退職者の方々に永年勤続30年の表彰がありました。私自身も退職者で、永年勤続30年以上なので、退職者が同じ退職者に表彰するのも何かおかしな感じがしますね。でも、これは学長という立場上の役目なのでしょう。

 3月19日の最終講演のスライド原稿を、四日市市長の田中俊行さんが送ってほしいということなので、お送りしました。田中さんのほかにも何人かの方がスライド原稿をお望みなので、差し上げました。そういうことで、ブログの皆さんにも見ていただけるようにします。スライドにして100枚分ですけどね。(リンクPDF

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 4月1日からの私の身分ですが、三重大学の“学長顧問”と、鈴鹿医療科学大学の“大学連携担当副学長”ということになります。三重大と鈴鹿医療科学大とは、包括連携協定を結んでおり、これからさまざまな具体的な連携事業を始めようとしています。私の仕事としては、二つの大学を行ったり来たりして、大学連携に取り組むことになります。

 また、国や県や地域などから、さまざまな公的な役職の依頼が来ています。本業に差し支えのない範囲で、このような要請にもできるだけお応えしようと思います。

 さて、最後は、学長室のかたづけと、“学長顧問室”への引っ越しです。5年間かたづけられなかった書類などを、とりあえずそのまま引っ越しさせました。“学長顧問室”は大学本部の隣の総合研究棟Ⅱの2階にあります。気軽に遊びにきてください。ただし、鈴鹿医療科学大と三重大をいったりきたりしていますので、つかまらない可能性もありますので、メールで連絡していただくといいと思います。

 このブログについては、何らかの形で継続することが検討されています。具体的にどのような形になるか詳細は未定ですが、愛読者の皆さんには、引き続きよろしくお願いをいたします。

 今日の夜は、今月締切りの依頼原稿が2つもあり、今から徹夜で執筆することになりそうです。