- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

大学医局の機能の現状について
~ラジオNIKKEI番組収録~

 11月27日(木)東京港区赤坂の日経ラジオ社で、「ラジオNIKKEI」で12月16日に放送される番組の収録がありました。「総合メディカルマネジメント」という番組で、「新臨床研修制度の今後―大学医局の機能の現状について」というのが私に与えられたテーマでした。

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  16~17分の講義形式で一人しゃべりの番組形式ということなので、だいたい4000字くらいかな、という感じで原稿を書くことにしました。依頼があった時に、私が現在取り組んでいる大学病院の経営問題にも関係するので軽く引き受けてしまったのですが、いざ原稿を書こうとすると、なかなか難しいテーマで、完成したのは東京へ向かう新幹線の中ということになってしまいました。

 「医局」というと、テレビや映画にもなった、山崎豊子氏の小説「白い巨塔」を思い浮かべる方も多いと思います。大学教授を頂点とした医局内での権力争いが描かれており、一般国民の皆さんには「医局」というものの悪いイメージが定着しているのではないかと思います。また、私が大学受験を目指していた1960年代の後半、医学部の学生たちが「医局講座制解体」「大学院ボイコット」を叫んで、学園紛争が激しくなっていったことが思い出されます。東大の入試がなかった年が、たまたま私の大学受験の年に当たりました。

 ただし、「医局」の歴史的なことまでしゃべろうとすると、大論文となってしまいますので、今回は、最近の状況だけお話することにしました。

 日経ラジオ社につくと、ずいぶんと前にここに来たことを思い出しました。たしか私の専門の「妊娠糖尿病」について、「ラジオたんぱ」の収録を行ったはずなのです。要するに「ラジオNIKKEI」は、以前の「ラジオたんぱ」の名前が変わっただけなのですね。

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  スタジオでは、担当の山崎さんと二人で収録。新幹線の中でもコンピュータで原稿を書いていたので、紙に印刷せずに、そのままコンピュータをスタジオ内に持ち込んで読み上げました。読みあげる練習をする暇はなかったのですが、幸い1回で成功し、収録は終わりました。

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  今回収録した内容は、12月16日に放送されるとともに、インターネット上でも2年間公開されます。「総合メディカルマネジメント」のURLは、 http://medical.radionikkei.jp/sogo_medical/bangumi.html
です。

 私の読み上げた原稿のブログ掲載の許可をいただきましたので、リンクを張ります。 「原稿はこちらから」

医局とは何か?
医局はどんな役割を果たしてきたのか?
新医師臨床研修制度で医局はどのような影響を受けたのか?
いったい、地域医療の崩壊や医学の国際競争力の低下を防ぐ対策はあるのか?

といったことについて、私の考えるところを書きましたので、ご興味のある方はぜひお読みいただき、感想をお寄せください。