- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

早咲きの桜

 今年の冬の津市の降雪量は例年になく多く、私の四駆のスタッドレスタイヤの出番がけっこうあったのですが、地球温暖化が進んでいるというのにいったいこれはどういうことだろうと思っていました。しかし、桜の開花は例年よりも早いようで、やはり、温暖化が進んでいるということでしょうか?あるいは、このような気候の変動が激しくなるということが、地球温暖化の典型的な現象なのかも知れませんね。

IMG_0043.JPG  さて、学長室の横の桜の木は早咲きの桜で、毎年3月の後半になると咲き始めます。小鳥もいっぱい飛んできて花をつついています。もうすでに散りはじめ、他の桜が咲く頃には散ってしまいます。

 この早咲きの桜が咲くと、今年も卒業式や人事異動で別れの季節がめぐってきたのだなあと、少しさびしい気持ちにもなります。そういえば、いつもいっぱいの大学本部横の駐車スペースの空きが目立ち、送別会が開かれていることがわかります。

IMG_0019.JPG  私も27日に業務監査を担当していただいた監事さんと施設部長さんの送別会に出席しました。「監事」は2004年の法人化の時に国立大学に初めてできた役職です。監事さんは、民間の企業ご出身の方ですが、この2年間、民間の知恵を大いに生かして、数々の大学の改善するべきことをご指摘いただき、的確に業務監査のお仕事をしていただきました。施設部長さんには、大学病院の再開発計画の国への要求から工事の開始、耐震改修工事、環境ISOの認証取得など、三重大学の施設や設備の整備の上で、もっとも大切と思われる4年間の指揮をとっていただきました。

 また、本日31日には退職者表彰授与式がありました。ご退職の皆様には今まで本学のために貢献していただいたことに心から感謝いたしますとともに、ぜひともご健康に気をつけていただき、有意義な第二の人生を歩んでいただくよう望みます。

L7040310-1.JPG  ところで28日は「国立大学附属病院長会議データベース管理委員会」という会議があり、東京大学へ出向いたのですが、東大キャンパス内の桜がちょうど満開でした。安田講堂の向かって右前のしだれ桜の写真を取ってきました。三重県の桜はまだちらほら咲きだと思うのですが、三重県の方が暖かいはずだと思うので、ちょっと不思議な気もします。

 三重県は冬には「鈴鹿おろし」といわれる北風が吹くので体感温度は低いかもしれず、桜も体感温度を感じているのかもしれないとも想像したのですが、今年は鹿児島の桜の開花も津市と同じく3月28日だったようで、いつもの桜前線の進み方とは違うようです。桜の開花は、冬の寒さと春の暖かさの差も影響するらしく、必ずしもその地域の平均気温だけで決まるものではないらしい。

 いずれにせよ、地球温暖化が進んで桜の開花が早まれば、学長室の早咲きの桜のように、桜は新入生や新人を迎える花ではなく、すっかり卒業生や退職者の方々を送り出す花になってしまいますね。