- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

地道な教育改善努力が学生の満足度を上げる

   3月11日は、「三重大学教育GP成果報告会」が学内の会議室で開かれました。

   「教育GP」というのは文部科学省の国公私立大学を通じた教育改革の支援事業の中で、「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」や「現代的ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」などの支援プログラムを指す言葉で、GPというのは“good practice”の略です。(平成20年度から、特色GPと現代GPは合流し、「質の高い大学教育推進プログラム」となります。)今までに三重大学は、特色GP、現代GP及びその他の教育GPを7つ獲得しています。

GP1.JPG    「三重大学教育GP」は、文科省のプログラムに応募できるような教育改革の芽を育てるために、学内の教育改革の意欲的な取組を、学長裁量経費で支援しています。この日は、支援をした取組の1年間の報告会というわけでした。

   「動画コンテンツ付きのウェブシラバス」「国際インターンシップの事前研修」「外国人の子供たちの教育への三重大生の貢献」「地域連携による行政関連科目」「教員養成のための教科力構築」「学生との協働による授業評価」「環境資格支援教育」「国際インターンシップによる大学院生キャリアアップ」に関する8つの取組が報告されましたが、それぞれ工夫された取組であり、この内のいくつかについては、そろそろ文科省のプログラムに応募できそうなレベルに育っていると感じました。(発表していただいた先生の皆さん、ありがとうございました。)

   さて、3月13日は学長に平成19年度の学生満足度調査の結果(速報)が届きました。授業や学生支援など、43項目にわたって非常に不満(1点)、不満(2点)、やや不満(3点)、やや満足(4点)、満足(5点)、非常に満足(6点)から一つ選択してもらう調査です。H17→H18→H19の経年で調べると、平均点は3.54→ 3.62→ 3.75、また「やや満足」以上の回答の「満足群」割合は55.8%→ 59.1%→ 64.7%というように毎年上昇していました。

GP2.JPG    満足度調査には限界も指摘されていますが、これは素直に喜んでいい数字だと私は思います。三重大学の教育の目標は「感じる力、考える力、生きる力、コミュニケーション力の育成」です。この目標を達成しようと、三重大学の教員や職員が、それぞれの持ち場で、上にご紹介いたしました教育GPをはじめ、教育や学生支援の改善努力を地道に積み重ねてきたことが、このような数字に表れたものと思います。

   努力をすれば、それが、数値に反映されるというのは、大いに励みになりますね。三重大学は大いに自信をもっていいと思いました。これからも、学生さんの満足度をもう一段上げるために、皆で工夫をしてがんばりたいと思います。

(この場を借りて、三重大学の先生方や職員の皆さんの教育・学生支援へのご努力、ご協力に対しまして、学長として心から感謝をいたします。)