2013年10月31日
10月31日(木)、総合研究棟Ⅱ第1会議室において、標記会議が開催されました。
本会議は、本学と三重県内の産業界が連携して、産業界のニーズに対応した人材を育成するために設置されたものです。
今回は、前回からの報告と「本学におけるインターンシップの取り組み」や「産業界との連携によるキャリア教育授業の展開」などについて、本学より出席の教職員に加え、企業・経済団体・行政機関からの委員13名と議論がなされました。
挨拶を行う中川キャリア支援センター長
会議では、従来から展開しているインターンシップについての活発な意見交換がなされました。
産業界代表の委員からも「企業は学生を受け入れる気満々。人材は宝。(学生には)それを教えてあげたい」と、本学からインターンシップに参加した学生の具体的な成果物を示しながら説明がなされました。また別の委員からは「社員はインターンとして見ているが、お客様は社員としてみている。(インターン生は最初)言葉につまることはあったが、慣れてくると対応もしっかりしていた」と現場で学生を暖かく見守っていただいている様子などが報告されました。
インターンシップで気になる点として、①インターンシップ中における受け入れ企業機密情報の守秘に関する配慮、②学生のインターンシップ中におけるコミュニケーションの積極性の個人差、が主に挙げられました。
インターンシップ参加にあたり、本学では、学生には守秘義務に関する誓約書を提出させている現状ではあるが、参加学生の意識付けを含めた事前指導の重要性が再確認されました。
また、委員からは、インターンシップ中の態度については、外向的な学生は、実習中は積極的な質問や日常の交流が見受けられたとの報告がありました。対して、比較的内向的な学生も、参加後三重大学にて実施された事後研修の場においては、インターンシップの体験をじっくりと振り返る中で「これからの学生生活を通して、社会で通用するためにもっと努力したい」と、職場での経験を通して改善点を見出し、彼らなりに努力している現状について、受け入れ企業にも共通の理解を得る機会となりました。一方、インターンシップに対しての目的意識が希薄な場合、やはり現場での学びは難しくなるとの声から、インターンシップ開始までの学生への事前指導の中で、インターンシップの意義を学生に十分に理解させることが大きな分岐点になることが伺われました。
発言する委員(左より:井村屋グループ株式会社 岩上氏、住友電装株式会社 下田氏、中部電力株式会社 横井氏)
(左より:日本トランスシティ株式会社 井上氏、株式会社三重銀総研 伊藤氏、三重交通株式会社 乾氏)
三重県中小企業同友会からは「比較的規模が小さい企業では、学生の受け入れが難しいという声もあるが、受けるなら客観的な学生の声を活用してはどうかと提案することもある。打ち解けてくると学生はいろいろと面白い意見、真剣な意見を発してくれる」とのご意見、三重県経営者協会からは、インターンシップの促進にあたって保険・補償を整備することで、企業・学生のインターンシップをバックアップしている経緯について説明、メリット・デメリットを含めて長期インターンシップ についても関心をよせている声があることが紹介されました。
(左より:四日市商工会議所 秋田氏、津商工会議所 岩崎氏、三重県経営者協会 西場氏)
(左より:三重県中小企業団体中央会 別所氏、三重県中小企業家同友会 西村氏、中部経済産業局 加藤氏)
三重県雇用経済部 田中氏 三重大学 川島講師・後藤特任講師
今回の会議では他にも、本事業にて三重大学で実施している社会連携実践授業の紹介、今後の産学連携による授業の展開に関するディスカッションなどがあり、三重大学と産業界との活発な意見交換がなされました。
今後の社会のニーズに対応した大学教育改革に向けて、今回も大変有意義な会議となりました。
※ 本事業の問合せ先 → 三重大学学務部就職支援チーム〔Tel 059-231-9869〕