所長挨拶
三重大学保健管理センターでは学生、職員の健康を守るため、さまざまな業務にあたっています。とくに、定期的に実施する職員、学生の健康診断は当センターの最も重要な業務の一つです。学生・職員を合せて本学10,600名の命と健康を守るべく疾病の早期発見、早期介入に日々努力しています。とりわけ、成人の生活習慣病対策は心血管疾患の予防においてきわめて重要で、健全な学生生活や職業生活を全うするためにも高血圧、糖尿病、脂質異常症などの早期発見が必要です。また、悪性腫瘍は成人の2人に1人が罹患する疾患となっていますが、昔と違って早期発見によって治癒する確率も高くなっています。さらに業務のIT化や職場環境の複雑化にともなって、近年ではメンタルストレスに起因するトラブルが増加し、若年者のこころのケアが課題となっています。このため、センターではこころの健康の維持のため、メンタルヘルスに関するカウンセラーが常駐して心理カウンセリングなどの形で悩みの相談に応じています。
病気になってからではなく、病気になる前の未病への介入こそが予防医学の原点です。当センターでは職場や社会を健康に維持することを目的とし、未病を治す観点から学校保健や産業保健にも精通する医師、看護師、カウンセラーがこころや体の不調に関する相談に対応させて頂いています。当センターが社会の負託に応えその役割を全うするため、皆さまのご指導、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。
保健管理センター 所長 冨本 秀和