
重点リサーチセンター
水素エネルギー・環境研究ユニット
Research Unit for H2 Energy and Environment研究内容
金子・勝又研究グループ
現在、我々が利用しているエネルギー源は、石油、石炭、天然ガスである。これらの化石燃料以外には、巨大な一次エネルギー源として、原子力、水力、太陽エネルギーがあるが、原子力については、U235の資源の少な過ぎることと、安全性が確立していないことから将来的な発展は未知数である。また、水力は限られた国においてしか得られない。したがって、残るは太陽エネルギーだけであり、安全性などの観点でも非常に優れている。
一方、エネルギー媒体として水素を利用する考え方も急速に広まっている。水素は工業的に付加価値が高いだけでなく、燃焼による発熱量が天然ガスや石油の2~3倍に相当し、反応生成物も水のみであることから、非常に魅力的なエネルギーと言える。その製造手法の一つとして、半導体光触媒を用いる水素製造法が注目を集めており、本センターでは、ナノサイズ形態制御を行った高効率・可視光駆動型半導体光触媒を作製し、実用化に資する水素生成法の確立や、環境浄化型半導体光触媒を開発する。
西村研究グループ
次の 3 つを研究目的とする。
- TiO2 光触媒が応答する紫外光域と遷移金属が応答する可視光域を幅広く網羅する高度入射エネルギー利用型光触媒の作製
- 光触媒反応に使用されず、かつ太陽光中に多く含まれる赤外光を活用して物質移動促進する新型光触媒反応器開発
- H+ソースとして H2 もしくは NH3 を H2O と同時に用い、その組み合わせを最適化して CO2 改質・燃料生成を促進する。