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産業廃棄物処理場等による潜在的な土壌水質汚染が懸念される地域での災害発生時の危機管理を見据えた環境調査と住民の健康調査および対策案の立案と実施

【活動の概要】
1.本活動の背景,必要性,目的
三重県北部に産業廃棄物処理場が点在する地域があり,2011年以来水質調査を継続している.その結果から,問題個所から流出し河川に流れ込む水の汚染が悪化している傾向が示唆された.また,この地域は扇状地の伏流水が多いにもかかわらず,1990年以来雑木林が開拓され,問題箇所は盛土が繰り返されたために表層の乾燥化が進んでいる.このことは,巨大地震が発生した場合に地盤の崩れをもたらすことが懸念される.
以上のことから地域の課題として下記の点が考えられる.
1)汚染の可能性がある問題箇所の水質と周辺住民の健康について継続的にモニタリングをし,必要に応じて自治会に働きかけて行政的な対策への働きかけを促す必要がある.
2)近隣に住む住民が災害時に安全な場所に避難できるようなマップや水の取扱い等を含む被災時のマニュアルを作成する必要がある.
3)災害発生時の避難についての住民の意識づけと有効な体力維持を図れるような健康教室を定期的に開催する必要がある.

2.活動内容
1)水質検査(3回/年),健康調査(3回/年)
2)地形や土地の汚染状況を踏まえた避難地図および被災時の生活マニュアルの作成
3)効率的な避難を促す体力増進や避難生活等のストレス耐性を向上させる健康管理法についての指導

→平成26年度活動状況報告書