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03_東紀州地域における自然災害に対する防災・減災支援活動

【活動の概要】

1.本活動の背景,必要性,目的

東紀州地域は,全国的に見ても有数の豪雨地帯であるとともに,今後発生が予想される南海トラフ巨大地震による被害が想定されている。また,少子高齢化が進み,過疎化,担い手不足等により今後生活基盤の持続的な維持が困難となる課題を抱えている。昨年度までの地域貢献活動では,主に御浜町を中心に現地調査,講演会,地元との意見交換会等を実施し,防災・減災対策を中心に中山間地域の基盤整備に対する持続的な維持管理のあり方についての支援活動を行ってきた。その成果として昨年度「御浜土地改良区スマート農業コンソーシアム」が立ち上がり,御浜町における今後の持続可能な地域のあり方について地元の方々と意見交換を行ってきた。御浜町では令和3年から第6次御浜町総合整備計画の運用が開始されるとともに,農林水産省の国営農地開発事業による大規模な樹園地整備による,地域BWA通信網整備,スマート農業に対応した農地整備事業が計画されている。今年度は,防災・減災を考えた持続可能な基盤整備に対する維持管理の取り組みを発展させ,国が進めるこれら大規模事業を活用した中山間地域におけるSociety5.0を見据えた,持続可能な新たな地域モデル構築のために必要な基盤整備のあり方について,昨年立ち上がったコンソーシアムを核に支援活動を行う。

2.活動地域と内容

御浜町を中心に,行政,企業,地域住民とともにSociety5.0を見据えた持続可能な地域モデルの構築に資する基盤整備のあり方について意見交換を定期的に開催する。また,平成23年から継続している「みえ自然災害研究会」における東紀州地域の防災・減災に関する調査・研究を継続する。加えてこれらの成果に基づいた内容を題材とした講演会を開催し,防災・減災を考慮に入れたSociety5.0を見据えた持続可能な地域モデル構築に必要な基盤整備のあり方について支援活動を行う。

3.期待される活動成果等

御浜町の行政・企業・住民と一体となった活動により,地域に根ざした新たな持続可能な地域モデルに資する適切な基盤整備の構築につながり,その取り組みが具体化された場合,御浜町だけでなく全国の中山間地域におけるSociety5.0を見据えた同様の取り組みに大いに生かせるものとなる。

2021年度活動状況報告書