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「三重県における特別支援教育の理解推進と教職員の専門性の向上」

 本活動の背景及びニーズとして以下の点があげられます。特別なニーズのある子どもに対する特別支援教育は平成19年度に制度化され、今日三重県をはじめ全国の各都道府県において、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校などで特別支援教育が推進されています。しかしながら、保護者の理解不足や現場講師の専門性等が大きな問題となっています。また、特に学校現場等では巡回相談員による専門的な支援を必要としています。これまでも、三重県教育委員会や津市教育委員会では、特別支援教育の推進に向けてさまざまな事業を行ってきていますが、必ずしも十分なものとはいえません。特に、地元の三重大学との一層の連携強化が課題であり、今後三重大学教育学部特別支援教育講座教員の有する知的財産を県下に広く還元する取り組みが期待されます。 従いまして、本活動の目的は、三重県における障害等特別なニーズのある子どもやその保護者に対して、就学前から学齢期、学校卒業後まで途切れない一貫した支援体制を築いていくために、三重大学と三重県教育委員会および津市教育委員会が相互に連携し合って、特別支援教育に対する保護者や社会全体の理解・啓発および関係教職員の専門性の向上、さらに社会の今後のあり方に対する提言を目的として、長期的かつ定期的に各分野の専門家等によるシンポジウムを開催するものであります。期待される活動成果として、以下の点があげられます。本年度はまず年間2回のシンポジウム開催を予定しています。教育・福祉・医療などの各分野の専門家をシンポジストに招いて、三重県下の県民全体を対象に特別支援教育の理解・啓発の推進に向けて、シンポジウムを開催します。また年間6回津市内の小・中学校への特別支援教育巡回相談を実施します。本活動の成果として、保護者を含む三重県民全体の特別支援教育に対する理解の進展および学校教職員の専門性の向上が期待されます。共同実施者の役割分担として、以下の点が上げられます。三重県教育委員会の特別支援教育室長および津市教育委員会教育研究支援課主幹には、シンポジウム会場の準備・運営、シンポジストの依頼、ポスター・案内の作成・配布を担当していただきます。さらに津市教育委員会の指導主事には、巡回相談の日時の調整や依頼をしていただきます。

 

 

 

 

 

 

平成21年度活動報告書