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四日市市の幼児児童生徒の運動能力・体力向上のための推進活動(2年目)

活動の概要
 本活動は、四日市市の幼児児童生徒の体力・運動能力等の現状を把握し、体力の向上を図るため、大学等関係機関と連携・協力をしながら有効な実践及び環境づくり等の取組について研究を行うとともに、情報発信を行い、幼児児童生徒の体力向上の推進に資することを目的とした2年目の事業である。
四日市市の平成22年度全国体力・運動能力調査(対象は小学校5年生と中学校2年生)9種目の調査結果は、全国との比較においてほとんどの数値が下回っている状況である。そのため、①学校園における運動(遊び)指導の改善・充実②外遊び、運動・スポーツを行うための時間・空間・仲間の確保③日常的に運動に親しむ取組の充実④家族や地域への発信⑤感覚統合運動を取り入れた体力向上運動の作成⑥教材教具の充実の6つの観点から、「四日市市運動能力・体力向上のための推進プログラム(以下、「推進プログラム」)」の作成と実践を目指すものである。
昨年度は、①②③⑤⑥にかかわり、『5分間運動推進ポスター・カード(前年度報告書に添付)』と『体育好きの子どもを育てる―小学校体育科実践事例集(前年度報告書に添付)』を開発・作成した。前者は、四日市市内すべての小学校における体育の授業始めの5分間で取り組む運動を開発し、児童の運動量の確保と運動の質を保障することにより、児童の体力向上と運動能力の形成をねらったものである。また、後者は、小学校では体育科のみ教科書が存在しないことを鑑み、「四日市版小学校体育教科書」として広く普及することにより、体育の授業改善をねらったものである。今年度は昨年度に開発した「推進プログラム」を、四日市市内すべての小学校を対象とした実践に取り組むとともに、併せてそのための教員研修を企画していく。また、幼稚園と中学校における推進プログラムの開発にも着手していく予定である。
 役割分担としては共同実施者(四日市市教育委員会指導課・スポーツ課)により企画、調整がなされ、四日市市内の学校園長代表と小中学校教員代表等で推進委員会が組織され事業が進んでいく。大学側としてはこれまでの研究成果を活かし、幼児児童生徒が運動に夢中になるような「推進プログラム」の作成の支援を行う。また、四日市市内の学校園における「推進プログラム」を実践していくための教員の指導力向上の支援などを行っていく。

         →平成24年度活動報告書