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地域コミュニティによる安心・安全なまちづくりの活動支援

活動の概要
地域の「安心と安全」は、地域の「持続的な発展」と「防災力の向上」が不可欠です。共同責任者である中世古は自然災害対策室の立場から、こうした考えの基に、県内の市町への講演・支援を通し、地域に根ざした活動を実施してきました。
また、協同実施の福山は、本支援事業の昨年度までの報告書で記したように、地域の安心安全なまちづくりに対して積極的な活動を行っています。大紀町野原区において、2009年度より住民の防災意識や防災カの向上に努めてきた。本活動の成果は、同地区での防災訓練でも着実に根付いて
おり、特に住民により自主的に運営された安否確認の対応は県内外の各種機関・団体からも注目されています。
先だつての東日本大震災では、被災者の防災への準備不足により、被害を拡大させました。例えば、安否確認の仕組みが不十分なため、行政や住民は安否の状況把握に相当な時間を要しておりました。これらの課題を踏まえ昨年度から、大紀町だけでなく松阪市も安否確認の必要性に着目し、提案者に対し、共同で継続的な調査・状況整備を希望しています。
さらに、前述の県内市町への講演・支援の後から、複数の市町からの活動支援の要請の動きがあり、国立大学として地域への貢献のために以下のような活動支援を考えています。
・地域コミュニティの防災活動への積極的な支援
地理(地図)情報を利用した地域コミュニティの安心・安全のための防災活動に対して、実際に出張し、指導・支援を行います。現在、松阪市の地域包括支援団体が支援を希望しており日程や内容等調整中です。今後、他地域からの依頼があった場合は柔軟に対応します。
・安否確認方法と情報の拡充
現在のコンビュータを利用した安否確認を改良し、携帯電話による安否確認が可能な環境を構築・運用するための整備を行います。これにより、居住する地域外で被災した住民が安否を確認できるようにします。また、安否確認や安心・安全を守るために必要な情報を精査し、効率的かつ効果的な情報収集と登録を実施します。特に、大紀町野原区と松阪市を主な対象と考えています。

       → 平成24年度活動状況報告書