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31_地域日本語ボランティア教師用教材の開発(継続2年目)

【活動の概要】

1.本活動の背景,必要性,目的

本活動の背景および必要性

三重県は国内でも県民における外国人比率が全国トップレベルであり、日本語学習を必要とする外国人には市民の地域ボランティアがともに支援を行っているが、常に足りない状態にある。早急に日本語ボランティア講師の育成を行う必要があるが、既存の日本語教育教材はボランティア教師にとって専門的すぎて難解なものか、日本語教育の知識を全く必要としない教室活動集のような両極端なものしかなく、ボランティア教師にとって「痒い所に手が届く」教材がないのが現状である。また、申請者は、平成26年から10期に渡って津市教育委員会の依頼を受けて地域日本語ボランティア養成講座の講師を務めているが、受講生へのアンケート調査から、ポイントがまとめられた復習しやすい教材の存在が必要とされていることが明らかになっている。

昨年度(1年目)には、日本語ボランティア養成講座を実施しながら、新たなアンケート及びインタビュー調査を行い、日本語ボランティア講師にとっての具体的な困難点を明らかにした。その上で、ボランティア講師のための教材の試作教材の作成に着手した。本年度は、昨年同様に講座を実施しながら、試作教材の完成・配布を目指す。

目的

本活動を通して、日本語教育の専門家ではない地域日本語ボランティア教師にも理解しやすく、かつ必要最低限の項目を押さえたボランティア用学習教材を開発、県内日本語教師ボランティア講座での試用を通して、地域ボランティアに有用な教材を提供し、最低限の知識を備えたより多くの地域ボランティア日本語教師を排出することを目的としている。

2.活動地域と内容

活動する地域

本活動は主に津市で行う。また、これまでの実績から、2月に1度、伊勢市においても講座を開催することが決定している。さらに、三重県南西部地域においても実施することも検討している。

活動する内容

津市ボランティア養成講座を開催し、ボランティア講師の具体的な困難点を明らかにしながら、7~9月に日本語ボランティア用教材の試作版を作成していく。その後、講座で実際に使用したり、専門家からの助言を受けたりしながら、年度末にはボランティア教材試作版の完成を目指す。

3.期待される活動成果等

本活動で開発された教材によって、日本語ボランティア講師が日本語の基礎について知識を得れば、より良い日本語ボランティアが養成され、より良い日本語支援が可能となる。また、地域外国人住民と日本人住民との多文化共生に役立つ。

→2019年度活動状況報告書